2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26360017
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小針 進 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (40295548)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日韓関係 / オーラルヒストリー / 朴正煕 / 金大中 / 南北朝鮮 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1.康仁徳・元韓国統一部長官に対するオーラルヒストリー実施とその記録化作業、2.崔書勉・国際韓国研究院院長に対するオーラルヒストリー実施とその記録化作業、3.新たなオーラル対象者への接触----以上3点を連携研究者、研究協力者と共に取り組んだ。 康仁徳氏へのオーラルヒストリーは平成26年6月と11月にソウルで、崔書勉氏へのオーラルヒストリーは平成26年6月と10月にソウルで、それぞれ実施した。両氏とも日韓関係に深くかかわってきた要職にあったものだけが知るファクトを、新たな史実として多く証言してくれた。 康仁徳氏からは統一部長官に就任する前の金泳三政権の北朝鮮政策に対する見方、1997年に行われた大統領選挙と、同選挙で誕生した金大中政権下で統一部長官に就任した直後の仕事内容まで話が及んだ。いっぽう、崔書勉氏からは民青学連事件、金芝河をめぐる動向、文世光事件、田中角栄内閣総辞職、椎名裁定など、1974年頃の日韓関係に始まり、日韓大陸棚関連法案、福田赳夫内閣の有事立法研究指示、日中平和友好条約調印、福田総理の靖国神社参拝、米中国交正常化、福田内閣の崩壊と大平内閣の誕生など、1978年頃までの話を聞いた。 両氏のオーラルヒストリーの記録化、つまり「録音起こし」の作業も行った。正確さが求められるため、高度な技術とある程度の知識だけでなく、守秘義務を果たせる信頼性の高い業者へ依頼した。ここから話者の了解を得ながらの校閲作業を行っているが、まだ公開できる段階ではない。公開ができる段階になれば、公共性の高い研究となるものと期待できる。また、韓国での国会議長経験者などを対象にして、新たなオーラル対象者への接触も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
康仁徳・元韓国統一部長官と崔書勉・国際韓国研究院院長に対するオーラルヒストリー実施は計画通りに年2回実施でき、その記録化作業も順調に進展している。深い話を聞くに及んだため、録音分量も増えて、それに比例して記録化作業の分量も増えている(このため予想よりも、これにかかるコストが増え、前倒し支払い請求の手続きを平成26年11月に申請し認められた)。ただし、話者側の記録草稿チェックに一部遅れがあるのも事実である。また、関係資料の収集をする時間は不足していた部分もある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、平成26年度と同様に康仁徳・元韓国統一部長官と崔書勉・国際韓国研究院院長に対する①オーラルヒストリー実施(年2回)、②その記録化作業、③その関係資料の収集を実施する予定である。 スケジュールとしては、6月と11月に日程調整と質問項目作成(資料収集を含む)7月と12月にオーラルヒストリー実施、8月と1月に証言の検証作業と録音起こし速記作業、9月と2月に録音起こし原稿完成---というスケジュールを組んでいる。 引き出す話の質を落とさない範囲で、スピードアップを図る予定である。
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Research Products
(2 results)