2016 Fiscal Year Annual Research Report
Expanding the Modern: The Polotics of Cultural Translation in East Asia, 1930-40s
Project/Area Number |
26370430
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
波潟 剛 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10432882)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モダニズム / 東アジア / 文化翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
1930年代から1940年代における東アジアの地域間でのモダニズムをめぐる文化翻訳・越境のあり方について資料調査、文献の渉猟を行った。また、昨年度の公開講座「モダンの文学、モダンなアジア」で得た知見を元に、中国、台湾、韓国において学術発表を行い、現地において、さらなる有益な意見を得ることができた。さらに、日本でも、東アジア諸地域の研究者を集めて開催されたフォーラム「東アジアと同時代日本語文学」に参加し、今後の共同研究の可能性を模索した。この他に、2016年12月には、フィリピンで開催された東南アジアにおける日本学の学会、2017年3月にカナダで開催されたアジア学の学会においても発表を行った。こうした研究活動を通して、英語論文1本と、イベント・レビュー1本を掲載した。 研究期間を通じて、学術雑誌において公表したのは以下の通りであり、東アジアの地域間において、モダニズム文学の同時代性と、双方向的な文化の流通・消費の過程が顕著である点を確認した。また、1930年代後半から1940年代にかけて、それぞれの地域において現象が個別化してゆき、やがてモダニズムが終息してゆく様子を確認することができた。 ①「「東アジア的同時代性」の視座ー1930年代モダニズム文学・文化に関する研究ノート」(『九大日文』24) ②「コロニアル・モダニティの射程ーグローバル・アジアの時代に」(『社会文学』41) ③"Another "Paris in the Orient ": Overlapping Exoticism in Japanese Modernism around 1930" Trans-Humanities, Vol.9,No.3. ④「抄録 公開講座「モダンの文学、モダンなアジアー1920、1930年代の上海、台北、ソウル、そして福岡」(九大日文29)
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Research Products
(10 results)