2016 Fiscal Year Research-status Report
地域の日本語ボランティア養成講座における複数の活動型の提示の意義と影響
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26370587
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
俵山 雄司 名古屋大学, 国際機構, 准教授 (30466685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 真寿美 青森中央学院大学, 経営法学部, 講師 (90557795)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域日本語教育 / ボランティア養成・研修講座 / 双方向 / 対話型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究果は大きく分けて3点である。 まず1点目は、2015年3月に行ったポスター発表の一部について、「地域日本語教育における日本語ボランティアの養成・研修講座の内容の変遷―文化庁事業の平成20年度と平成25年度の取組の比較を通して―」のタイトルで論文化したことである。これは、当日の発表内容の一部に関して、当日のコメントやその後の研究者間の議論を踏まえて、新たな基準でデータを分析したものである。この論文では、平成20年と平成25年度という2時点の比較を行い、養成・研修講座で取り上げられる内容として〈地域日本語教育の意義と目的〉〈「やさしい日本語」とは〉〈既存教材の紹介〉が増加したことから、2008年の日本語教育学会編集の報告書で指摘された「新しい人材育成の動き」が各地のボランティア養成・研修講座で継承され、発展していったと結論づけた。 2点目は、青森県内のある日本語教室において、本研究の趣旨に沿った日本語ボランティア養成・研修講座を6月に実施し、そこからおよそ半年経過した2月に、この講座の内容が現在の活動内容に与えた影響やその理由(あるいはその逆に与えなかった場合の理由)について調査を行ったことである。調査は、まずアンケートを行い、その記述をもとに数日後にインタビュー調査を行うという形をとった。その内容については、現在分析中であるが、次年度中には発表や論文の形で公表する予定である。 3点目は、愛知県内で新たに日本語教室を1か所見学し、ボランティア養成・研修開催の可能性について調査したことである。ここは本研究の調査対象となりうる実施形態であると判断された。次年度は、再度見学をするとともに、本研究に協力いただけそうかどうか、責任者の方にうかがう予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の異動(2015年4月)と研究協力者の出産・育児の影響が大きく、当初予定した群馬県内での講座実施が難しく、愛知県内での実施に切り替えたため。
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Strategy for Future Research Activity |
青森県で実施した講座に関するインタビュー調査のデータを分析し、公表する。また、愛知県内で講座を実施する日本語教室を決定し、実施・調査まで進める。
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動、研究協力者の出産・育児の影響で、進捗に遅れが出て、使い切ることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
講座・調査を実施する場所への移動に旅費を使用する。また、調査協力者への謝金、データ入力や文字化のアルバイタへの謝金として人件費・謝金を使用する。そのほか、調査・論文執筆などに必要なものを物品費で購入する。
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