2017 Fiscal Year Annual Research Report
The significance and effect of displaying two types of activities in training seminars for Japanese language supporters in a community
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26370587
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
俵山 雄司 名古屋大学, 国際機構, 准教授 (30466685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 真寿美 青森中央学院大学, 経営法学部, 講師 (90557795)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域日本語教育 / ボランティア / 研修・養成講座 / 対話型 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年は、地域の日本語ボランティア研修・養成講座において、双方向の対話型活動を志向した新しい動きがある。ただ、このような講座においても、従来型の「教える―教えられる」関係に基づく活動を行っている先輩ボランティアとの共存など、考えるべき事柄は多い。 本研究は、上記の背景を踏まえ、従来型の活動を中心に行っている地域の日本語ボランティア教室に対して、従来型の活動に加え、「対話型の活動」に携わるための準備期間やリソースを提供する内容を持った「日本語ボランティア研修・養成講座」を企画・実施し、その効果や課題をアンケートとインタビュー調査を通じて探った。 その結果、調査協力者の8名中2名が「対話型」の活動を取り入れたものの、6名は、この種の活動を取り入れておらず、また両者それぞれが取り入れに難しさを感じていたことがわかった。その背景としては、グループや支援者自身の文法重視のビリーフ、外国人参加者のニーズの多様性への対処、教材の選定・加工のためのスキルや時間の不足、「対話型」について理解するためのリソースの不足などが挙げられる。また、既に取り入れている支援者には、目標の明確化や新たな学びを生むことが課題となっていることもわかった。 これらの結果から、日本語ボランティア研修・養成講座では、「対話型」活動について、トピックの決定や教材作りの作業・活動体験・振り返りまで実際に体験させる場を設けること、また、「対話型」活動の導入の際には、時間を区切って行う、曜日ごとに活動を変えるなどして、従来型と共存させることで支援者のビリーフや参加者のニーズの異なりに対応することなどを対応策として提起した。
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Research Products
(1 results)