2014 Fiscal Year Research-status Report
生活保護行政標準化のための審査請求裁決書の分析と提案
Project/Area Number |
26380085
|
Research Institution | Hanazono University |
Principal Investigator |
吉永 純 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (70434686)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 生活保護 / 審査請求 / 裁決書 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究計画は、主に①すでに収集済みの平成18年度~23年度の裁決4235件の分析、②平成24年度~25年度の裁決書の収集である。 平成26年5月26日に最初の審査請求分析検討会を関係者で行い、研究計画に従った実施方針を確認した。ただ、分析ソフトについては、市販のソフトを使用するよりもデータ分析の実績のある業者に依頼して独自に開発した方が実際的であるとの判断に至り、実績ある業者に本研究に合致したソフト開発を依頼した。ソフトは、多人数の分析者がアクセスできるようWEB上で稼働するものを開発した。収集済み裁決について、すべてPDF化し、WEB上のソフトとリンクさせた。テストラン等を行い、ソフトが稼働できる状態となったのが平成26年10月末となった。またPDF化の際に裁決書数を精査したところ、実際の分析対象裁決書は3694件であった。 平成26年11月から、裁決書の分析を14人で行った。当初は平成27年2月末で終了する予定であったが、分析担当者の事情により作業に遅れが生じた担当者がいて、平成27年3月末時点で、3582件(97%)が終了したが、112件(3%)が残っている。 平成24年度~25年度の裁決書の収集作業も同時並行で行い、全都道府県に請求し、すべての都道府県から、平成24年度の裁決835件、平成25年度の裁決822件、合計1657件の裁決書の収集が完了した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究計画は、主に①すでに収集済みの平成18年度~23年度の裁決4235件の分析、②平成24年度~25年度の裁決書の収集であるが、①は97%入力済みであり、②は全都道府県から1657件を収集が完了している。分析ソフトの開発と稼働までやや時間を要したが、分析作業は概ね順調に進行している。ただ、分析にかかる評価について、各分析者による意見交換等作業の中間的なチェックや改善点等が検討できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず、平成26年度に完了すべきであった、平成18年度~23年度の裁決のうち残っている112件の入力を早急に完了する。また当初の計画に従い、①平成24年度~25年度の裁決書の分析を行い、②平成26年度に出された裁決書を全都道府県から収集する。 また、分析入力済み裁決書の内容や傾向、また行政不服審査法の改正等について研究会を開催し、分析担当者で意見交換を行い、今後の研究の改善等に役立てていく。
|
Causes of Carryover |
平成18年度~23年度までの収集済み裁決書3694件の分析入力作業は3582件(97%)は済んでいるがまだ完了していないため、分析担当者への謝金1,108,200円(@300円×3694件)がまだ執行されていない。また、平成24年度~25年度の裁決書収集についても全都道府県からの収集が完了したのが平成27年3月までかかったため、これに要した費用(①手数料、コピー代、郵送料等裁決書の情報公開にかかる費用が150,147円、②その際の電話代、ファックス代等が7,680円、③その事務を行った事務補助者への人件費等)も未払いとなっている。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本来、平成26年度に執行すべきであった上記費用を平成27年度の早い時期に執行する。また、平成27年度においても、当初計画にしたがい、平成24年度~25年度の収集済み裁決書1657件の分析と、平成26年度中に出された裁決書を全都道府県から収集することで執行していく。
|