2014 Fiscal Year Research-status Report
近代日本の外交思想:『転換期の国際社会』を知識人たちはどう捉えたのか
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26380225
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
伊藤 信哉 松山大学, 法学部, 准教授 (70389196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 稔 大東文化大学, 法学部, 准教授 (30399050)
平野 敬和 同志社大学, 人文科学研究所, 研究員 (10571573)
中谷 直司 同志社大学, 法学部, 助教 (70573377)
武井 義和 愛知大学, 東亜同文書院大学記念センター, 研究員 (80647933)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日本近現代史 / 日本思想史 / メディア史 / 対外認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年6月14・15日に東京で、続いて11月8・9日には京都で、それぞれ中間報告会を実施し、参加者全員が、各自の研究の進捗状況について報告をおこなった。また、そこでの討議の結果を踏まえ、当初の研究計画で策定したスケジュールを大幅に繰り上げて、平成27年5月までに、論文集『近代日本の対外認識(仮題)』を刊行することにした。 この変更にあわせ、平成27年1月に論文集に掲載する予定稿を、また3月初旬には最終原稿を集めたところ、研究協力者のうち1名を除いて、8名全員が30,000~40,000字の完成原稿を提出してきた。これをもとに、研究代表者の伊藤と、研究分担者の萩原が平成26年度末にかけて、出版社とともに編集作業を進め、予定通り平成27年5月下旬に上記の論文集を刊行した。 一方、残された研究期間(約2年)を使って、本科研の課題にそった研究をさらに推進することとした。具体的には、あらたな参加者も加えて、続編にあたる論文集を編纂・刊行することにした。そのため愛知大学東亜同文書院大学記念センター研究員の武井義和氏に研究分担を依頼し、また4名に対して研究への協力を依頼して、あたらしい研究チームを平成26年11月に発足させている。新チームの目的は、本科研の期限である平成28年度末までに『近代日本の対外認識II』を出版するため、それぞれが本科研のテーマに沿った研究を進めるというものである。 なお、上記とは別に、平成26年7月6日には、山口県立大学で開かれた「日本国際文化学会第13回全国大会」において、共通論題「近代日本の対外認識―中国・モンゴルへのまなざし」と題するセッションを開設し、伊藤・萩原・鈴木仁麗の3名が報告を行い、好評を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、本科研の全期間(つまり3年)をかけて、それぞれが着実に研究を進める予定であった。。ところが予想外に順調に研究が進行し、またその成果を一日も早く世に問いたいとの意向で一致したため、当初のスケジュールを大幅に繰り上げ、平成27年5月には最初の論文集を公刊することになった。あわせて、当初の計画にはなかった新たな研究チームを組織して、さらに研究を深めて、2冊目の論文集の刊行をめざすことになった。 これらの状況を踏まえて「当初の計画以上に進展している」と判断するに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
2冊目の論文集についても、すでに彩流社から刊行の確約を得ている。そのため平成27年5月に出版する1冊目についても、標題を『近代日本の対外認識I』に変更した。 2冊目に寄稿する予定の10名は、まず平成27年6月に最初の中間報告会を開催し、それぞれの進捗状況について報告する。その後、平成27年の秋と、平成28年の春にも東京で報告会を開き、同年9月には予定稿を提出して、同年度末までに論文集として刊行する計画である。なお2冊目では、軍事史やメディア史などにも分析の対象をひろげ、より包括的な研究とすることをめざしている。
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Causes of Carryover |
前年度に43万円ほどの次年度使用額が発生しているが、これは資料の購入などで、各人が大学図書館の所蔵資料などを積極的に活用することにより、冗費の節減に努めた結果である。また旅費についても、報告会の開催形式を工夫するなどして、移動する人員数を減らし、必要な経費を減らすべく努力した結果である。いずれも、これらの節減努力は、研究成果の減少にはつながっておらず、より有効な予算活用ができたものと考えている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
冗費節減の努力により得られた43万円については、本研究の当初計画には含まれなかった、新たな研究チームのために使用する。具体的には、毎年春と秋に開催する予定の中間報告会のための会場借料や旅費、あるいは研究に必要な文献資料の購入費などに使用する。
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Remarks |
上記のウェブサイトにて、同書の書誌事項のほか、目次・総論・あとがきをPDFにて公開している。
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Research Products
(5 results)