2016 Fiscal Year Annual Research Report
State dependence in employment status-a comparion between Australia and Japan
Project/Area Number |
26380378
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
岸 智子 南山大学, 経済学部, 教授 (30234206)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | パネルデータ / 有業率 / 正社員 / Ongoing employee / 職業訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
オーストラリアのパネルデータ(The Household, Income and Labour Dynamics in Australia Survey)と日本のパネルデータ(Keio Household Panel Survey)を用いて、以下のようなことを明らかにするための計量分析を行なった。 1)ある人のt年における有業率は、(t-1)年に就業していたことによって、どの程度影響を受けるか。2)ある人がt年に正社員として、または期間の定めのないOngoing employeeとして就業している確率は、(t-1)年に正社員またはOngoing employeeであったことによって、どの程度影響を受けるか。3)(t-1)年の無業者がt年に有業者になる確率は、どのような要因によって影響を受けるのであろうか。計量分析の結果は以下のようである。 1)(t-1)年の無業者と有業者の、t年における有業率の差は(年齢や学歴、家族状況をコントロールすると)、オーストラリアの男性で11%、女性で30%、日本の男性で2%、女性で33%であった。2)(t-1)年に正社員又はOngoing employeeであった人と、そうではなかった人の、t年における正社員又はOngoing就業率の差は、(年齢や学歴、家族状況をコントロールすると)、オーストラリアの男性で39%、女性で40%、日本の男性で24%、女性で24%であった。3)(t-1)年に無業であった人がt年に有業になる確率は、オーストラリアでは、男女とも若いほど、また経済成長率が高いほど高いが、職業訓練を受けていても高くなっていない。日本では、その確率は男性においては年齢が若いほど高く、経済成長率が高いほど高く、また職業訓練を前年に受けていれば高いが、女性においては年齢、経済成長率、職業訓練を受けたことの効果が検出されなかった。
|
Research Products
(4 results)