2014 Fiscal Year Research-status Report
企業再生M&Aにおけるスポンサー企業ケイパビリティの移転に関する研究
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26380515
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
芦澤 美智子 横浜市立大学, 総合科学部, 准教授 (30715404)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 企業再生 / M&A / ケイパビリティ / 知識移転 |
Outline of Annual Research Achievements |
下記調査の一部を踏まえて、2014年6月22日に組織学会研究発表大会(北海道大学)にて研究発表を行った。また、2014年の1年間の研究成果を踏まえ、2015年6月21日に組織学会研究発表大会(一橋大学)にて発表予定である。 平成26年度(1年目)の調査は、リサーチ・クエッション「企業再生M&Aにおいて、スポンサー企業のケイパビリティ移転はどのようになされるのか」に関して、以下の領域を中心に行った。 第1に、先行研究レビューと企業再生M&Aの文脈における整理を行った。先行研究レビューの対象とした領域は以下である。①企業再生:Robbins and Pearce(1992)らから発展した諸理論、実務家の記した文献等。②知識移転:Szulanski (1996), Kostava(1999)らから発展した諸理論。③組織学習:Argyris(1976), Cohen and Levinthal(1990),Kogut and Zander(1992), March and Levitt(1988)らから発展した諸理論。④ダイナミック・ケイパビリティ:Teece et al.(1997), Eisenhardt and Martin(2000)らから発展した諸理論 第2に、事例研究を進めた。対象企業の2次データを収集(有価証券報告書、新聞および雑誌の記事)した上で、さらに、対象企業の関係者5名にインタビューを行った。これらを分析して、発見事項をまとめた。 上記の結果、主な発見事項としては、企業再生の初期・中期・後期と、段階別に中心的活動が異なること、それに従い、活動の主たる担い手が異なることがわかった。つまり、企業再生に必要なケイパビリティ移転の主体と、必要となる受け手能力については、企業再生の段階別に理解が必要であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初1年目の目標とした、①先行研究レビュー、②事例研究について、目標通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年(2年目)には、1年目の実績を踏まえて、仮説を設定して、検証方法を具体的に設計することを目指している。また、検証のためのデータ収集/入力に着手する予定である。また、ここまでの成果を積極的に学会で発表し、本研究の精緻化/頑強化を行う。
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Research Products
(2 results)