2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on development of methodology and inheritance of wisdom in social survey
Project/Area Number |
26380642
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
阿部 晃士 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (50305314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 洋 松山大学, 人文学部, 教授 (60241501)
篠木 幹子 中央大学, 総合政策学部, 教授 (20398332)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社会調査法 / 面接調査 / 統計的調査 / 回収率 |
Outline of Annual Research Achievements |
量的(統計的)調査においても、質の高い調査を実施するためには実践的技術(スキル)と細部にわたる知恵(ノウハウ)が重要である。しかし、社会調査の実施自体が困難になる状況や、調査実施過程のブラックボックス化が進みつつある現状では、こうした技術や知恵が継承されず、将来的には失われる恐れがある。 本研究では、平成29年度までに、量的調査のうち特に面接調査に関する研究事例を整理するとともに、長く量的調査に関わってきた研究者を対象とするインタビュー調査を行った。これにより、日本で大規模な量的調査が本格的に実施されるようになった1970年前後から調査技法がどのように教育されてきたのか、また調査実施のプロセスごとにいかなる工夫が積み重ねられてきたかに関する情報を得ることができた。 平成30年度には、それらを踏まえて、社会調査の技術と知恵を確認するため、郵送調査を実施した。調査は、山形市の選挙人名簿から無作為抽出した18歳から79歳までの1,000人を対象に行い、有効票は472であった(有効回収率47.2%)。レイアウトの異なる2種類の調査票による回答の差異を検討したほか、社会調査のイメージ(有効感、信頼性など)、調査を受けるうえでの選好(協力しやすい実査方法、記入方法、訪問時間、答えたくない質問など)、この調査に協力するさいの実際の行動(依頼ハガキや依頼状を読む、webサイトをみるなど)などを明らかにするとともに、この調査に対する形式上の回答ミスの発生傾向を検討した。
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