2015 Fiscal Year Research-status Report
「場所」の魅力の解明-場所経験が人生移行に与える影響
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26380841
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
岡本 卓也 信州大学, 学術研究院人文学系, 准教授 (30441174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 幸史 大阪国際大学, 人間科学部, 准教授 (10567621)
加藤 潤三 琉球大学, 法文学部, 准教授 (30388649)
石盛 真徳 追手門学院大学, 経営学部, 准教授 (70340453)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Place Identity / コミュニティ意識 / 観光動機 / 登山動機 / 聖地巡礼 / 定住意図 / 移住意図 / 人生移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「場所」の持つ魅力や,「場所」経験に伴う心理的変化を明らかにすることである。住み心地が良く住み続けたいと感じる「場所」や,旅人が訪れたい,滞在し続けたいと思う「場所」とはどのようなものだろうかという問題に対して「モチベーション」,「アフォーダンス」という2点に焦点を当て検討することであった。本年度は,主に以下の4点について研究を行った。 (1)聖地巡礼者に対して,巡礼行動の動機および巡礼中の心的変化及び人生移行における意味について聞き取り調査を行った。さらに,日本の代表的な聖地巡礼地である四国のお遍路道の接待小屋や善根宿の経営者に対して,文化としての接待の意味や,どのような考えに基づき聖地巡礼者を支えているのかについて聞き取り調査を行った。 (2)山岳高原観光地である安曇野市をフィールドに,日本人観光客と外国人観光客を対象に,どのような観光ルートを選択し,どのような点に満足,不満を覚えるのかについてPEN-Aに基づいた面接調査を行った。 (3)昨年度に引きつづき,コミュニティ意識という観点から,人が地域に定住し地域での生活満足やQOLを高める要因について研究を進めた。さらに,首都圏の住民を対象とした調査から,Place Identityや居住地域に対する場所式に関する尺度の精緻かを行った。また,Place Identityの高低が居住継続意図や地域での生活満足に与える影響について検討を行った。 (4)旅行動機と思い出の場所に関する研究のため,大学生を対象に予備調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度は,場所アフォーダンスの調査については計画以上に進めることが出来たが,コミュニティにおける定住志向に関する調査については,調査時期の関係から十分に進めることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は,以下の通り調査研究を行う。 (1)PEN-Aによる場所アフォーダンスの調査:前年度に引き続き,京都,那覇について調査。 (2)旅行者のモチベーションと訪問先の「場所」に関する意識調査。 (3)定住者へのコミュニティ意識,定住意図に関する調査。
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Causes of Carryover |
コミュニティにおける定住志向に関する調査について一部を次年度に実施することとしたため、 次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
パネル調査としてコミュニティ意識に関する調査を実施することで,より精査に分析が出来ると考えられるため,平成28年度請求額と合わせてパネル調査費用に使用予定である。
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Research Products
(10 results)