2016 Fiscal Year Research-status Report
教育実習生の注視点映像によるリフレクションが授業に及ぼす効果
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26380888
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
有馬 道久 香川大学, 教育学部, 教授 (10151185)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 視線行動 / 発問 / 熟練教師 / 教育実習生 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年10月に開催された日本教育心理学会第58回総会のポスター発表において,「発問場面における授業者の視線行動:熟練教師と教育実習生の比較を通して」と題して,熟練教師3名と教育実習生3名による「発問中-指名まで-児童発言中-授業者応答中」の4つの下位場面における視線行動の共通点や相違点について発表した。 多くの参加者との意見交換を通して、研究の発展につながる貴重な示唆を得ることができた。すなわち、授業者の視線行動は、発問場面の4つの下位場面のもつ特性だけでなく、視線が向けられる児童一人ひとりの諸特性、たとえば、児童の学力、学習態度、気にかかる程度などとも強く関連しているのではないか、といった指摘である。そこでまず、授業者の視線行動と児童の諸特性との関連性を分析したうえで、その結果をふまえて,教育実習生に対する視線行動に関する訓練を行った方が効果的であろうといった示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度の研究成果を学会で発表し、次の研究につながる貴重な示唆を得ることができた点は肯定的に評価できる。しかし、最終年度であった平成28年度に予定していた教育実習生への適用の研究が、実施できなかった点はマイナス評価である。遅れの理由としては、①教職大学院開設に伴い、専任教員として新規授業等の開講、専攻長として運営体制の整備等を行ったこと、②10月に本学が当番校となって日本教育心理学会第58回総会を開催したが、そのために準備委員長として4月からの準備、総会運営、終了後の報告など例年にない業務を行ったこと、③大学改革支援・学位授与機構の国立大学教育研究評価委員会専門委員を務め評価作業を遂行したことなどがあげられる。これらの事由により、補助事業期間延長承認申請を行ったところ、延長が承認された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、最終年度として以下の研究計画を実施する。 目的:授業者注視点映像を手掛かりにした授業者(教育実習生)と指導教員の対話リフレクションを実施し,教育実習生の授業力向上に及ぼす効果について検討する。 方法:セッション1「指導教員による示範授業」:①事前にクラスの各児童の学力、学習態度、気にかかる特性などを指導教員に評定してもらう。②授業者(指導教員)の頭部にアイマークレコーダEMR-9を装着し,授業を行ってもらい,授業者の視点から授業を撮影・録画する。③指導教員の視線行動と事前に評定した児童の特性値との関連を分析する。セッション2「指導教員の視線行動に関する教示」:指導教員の視線行動の特徴および児童の特性値との関連について教育実習生に教示する。すなわち、指導教員は授業中どのような意図をもって児童に視線を向けているかを解説する。セッション3「教育実習生による授業とリフレクション1」:①授業者(教育実習生)の頭部にアイマークレコーダEMR-9を装着し授業を行い,撮影・録画する。②授業後,その映像を見ながら指導教員とリフレクションを行う。セッション4「教育実習生による授業とリフレクション2」:①セッション3のリフレクション内容をふまえ、授業を行う。②授業後,指導教員とアイマークレコーダによる授業映像を見ながらリフレクションを行う。
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Causes of Carryover |
以下の理由により研究が遅れた。すなわち、①教職大学院開設に伴い、専任教員として新規授業等の開講、専攻長として運営体制の整備等を行ったこと、②平成28年10月に開催された日本教育心理学会第58回総会の準備委員長として4月からの準備、総会運営、終了後の報告など例年にない業務を行ったこと、③大学改革支援・学位授与機構の国立大学教育研究評価委員会専門委員を務め評価作業を遂行したことなどがあげられる。これらの理由から、補助事業期間延長承認申請を行い、延長が承認された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、消耗品として授業録画用のSDカードとデータ・ファイリングケース他を計上した。また、学会での研究成果発表と情報収集のための旅費を計上した。
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Research Products
(1 results)