2017 Fiscal Year Annual Research Report
A psychological support model to help gynecological cancer survivors overcome crises of femininity
Project/Area Number |
26380934
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
中澤 良子 (大場良子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80381432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽鳥 健司 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (10458698)
大野 明美 神奈川工科大学, 看護学部, 講師 (40458534)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 婦人科がん体験者 / 女性性の危機意識 / 対処 / 心理社会的支援 / well-being |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、婦人科がん体験者のwell-beingの獲得に向けた心理社会的支援モデルを提案することを目的に、以下の2点について明らかにする。対象は、20-40代の婦人科がん体験者(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)とする。比較対象として乳がん体験者のデータも収集する。 1)婦人科がん体験者が知覚する女性性の危機意識の構造と対処プロセスを明らかにし、心理的危機を効果的に対処するポジティブ資源とそれを支える要因について検討する。 2)1)の結果に基づき、well-beingの獲得に向けた心理社会的支援モデルを検討する。 研究目的を達成するために、最終年度は、女性特有がんセルフヘルプグループ(患者団体)への量的調査および、婦人科がん体験者3名への質的調査を実施した。そのほか、日本癌治療学会へ参加し情報収集をした。学会では、婦人科がんの治療における課題や患者会主催の支援活動発表と交流会から得られた当事者の課題について情報を得た。 量的調査では、婦人科がん体験者および、乳がん体験者へ448部配布し、212部(47.3%)の回収があった。アンケート回収の内訳は、婦人科がん体験者148名、乳がん体験者64名であった。治療に応じた後遺症の程度や心理的な影響(女性性の危機意識、心理状態等)、身体的変化の受容度について把握した。質的調査では、主に病気に伴う心理的な変化、生活の変化、パートナーとの関係性、セクシャリティへの影響、妊孕性の問題などに対して、どのように向き合ってきたかというプロセスや対処、精神的な支えとなるものについて情報を得た。 量的調査および質的調査で得られた結果に基づき、婦人科がん体験者が女性性の危機を乗り越えるための心理社会的支援モデルを作成した。
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