2014 Fiscal Year Research-status Report
配偶者をがんで亡くした遺族のうつ病予防を目的とした対処強化介入の効果検証
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26380948
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
浅井 真理子 帝京平成大学, 臨床心理学研究科, 准教授 (50581790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 明子 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (70452919)
福森 崇貴 徳島大学, ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (50453402)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | がん / 遺族 / うつ病予防 / 対処強化介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成26年度から30年度までの5年間で配偶者をがんで亡くした遺族のうつ病予防を目的とした集団認知行動療法による対処強化介入の効果を検証することを目的とする。 平成26年度は対処強化介入のプログラムを作成するに先立ち、まず初めに、効果的な介入要素を文献レビューによって明らかにし、論文および学会で発表した(Depression Frontier;日本認知・行動療法学会第40回大会)その中で、PubMedで2000年以降に発表された遺族を対象とした無作為化較試験の21件の論文を対象とし、効果量(Cohen’s d)を算出した。その結果、効果なし(0.1未満):3件、効果量小(0.2前後):9件、効果量中(0.5前後):6件、効果量大(0.8以上):3件であり、中等度以上の効果量がみられた介入要素は筆記や曝露による認知再構成であり、抑うつに対する介入で効果量が大きく、介入形態(個人、家族、集団)による効果量の差は見られなかった。次に、これらの結果を踏まえて、研究分担者(行動活性化、認知処理)を含めた認知行動療法の専門家数名で対処強化プログラム作成に向けた勉強会を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
介入プログラムはまだ完成していないものの、効果的な介入要素が文献レビューによって明らかとなり、パイロット試験に向けての準備はおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
文献レビューはメタ分析として論文で発表できるよう統計専門家に相談する。また介入プログラムを完成させ、実施施設での倫理審査に申請する。
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Causes of Carryover |
計画時には学外の教授を招いての講演会を予定していたが、論文レビューによって十分な知見が得られたため延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
プログラム作成にあたり必要となる認知行動療法の専門家との意見交換のための旅費や謝金に充てる。
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Research Products
(2 results)