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2015 Fiscal Year Research-status Report

多様な価値観を前提にした原子力・放射線教育の開発

Research Project

Project/Area Number 26381022
Research InstitutionAichi University of Education

Principal Investigator

子安 潤  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90158907)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 梅原 利夫  和光大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10130858)
三石 初雄  帝京大学, 付置研究所, 教授 (10157547)
坂井 俊樹  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10186992)
山田 綾  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50174701)
小寺 隆幸  京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (80460682)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords放射線教育 / 安全教育 / 保養の権利 / 多様性
Outline of Annual Research Achievements

H27年度は、チェルノブイリ事故後29年を経て、今なおその影響が強く残るとされるベラルーシにおける学校と子ども支援への取り組みの現状を視察することを中心に研究活動を進めた。
ベラルーシの学校と子ども支援の実情を把握する目的で、2015年6月7日にベラルーシへの支援と交流実績のある医師の報告を聞くと共に、研究・調査の課題の確認をおこなった。
ベラルーシ訪問は、8月16日より23日まで、ミンスク市内の第19ギムナジウム、ゴメリの第68番学校、第59番学校、第58番ギムナジウム等を訪問し、各学校の校長・教師より取り組みの説明を受けた。また、救援団体「困難の中の子どもたちへ希望を」のオフィスを訪問し、活動の内容について説明を受けた。また、ナデジダという被曝線量の子どもたちのための施設を訪問し、そこでの保養や学習の取り組みを所長や職員より説明をうけ、子どもたちとも交流をした。
帰国後、9月13日にはベラルーシ訪問によって得た資料等を踏まえて、研究グループとしてのまとめを公開研究会の形で開催した。11月15日にもベラルーシで得た資料の検討を行い、併せて福島の放射線教育動向を福島の教師の報告に基づいて検討した。2016年2月21日には、放射線と被曝に関する副読本を作成している福島大学の研究グループの代表より、研究過程に関する報告を受け検討を行った。
事態に関する多様な被害・困難を単純化して捉えたり、教育としても単純化して教えようとする動向が生まれたり、多様さ故に取り組みの手がかりをつかみかねていたり、資金的困難に直面していたりといった条件と重なっている現実が浮上した一年の研究活動であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通り、研究会を開催し、放射線教育の取り組み団体・個人を招いた研究会を開催している。また、予定していたベラルーシ調査も現地の学校や支援団体の協力を得られ、取り組みの実情に関するインタビューを実施できた。その際、一定の文書資料を入手することもできた。その後も、データの整理をおこないつつある。また、福島を中心に最新の副読本の内容と教育の実情についても検討を進めることができている。
ただ、情報が多い分、焦点化した検討は最終年度の取り組み課題となっている。

Strategy for Future Research Activity

科研の最終年度を迎えるため、これまでに得られた主たるデータを対象とした分析を、研究分担者の専門分野に応じて進める。他方で、実践的な取り組みが進んでいる部分もあるため、新たな取り組みや、類似の研究グループの動向を視野に入れた検討を進める。
そのために、これまで同様に定期的に研究会を開催しつつ、まとめの作業を行う予定としている。
原子力発電と放射線教育という対象領域を中心としつつ、対立意見の存在する内容の取り扱い方一般にも適用可能な問題を視野に入れた検討を進めたい。

Causes of Carryover

H27年度は、通常の研究会の開催とともに、ベラルーシ調査を実施した。この調査にあたって、現地との調整や通訳業務が発生したが、これを委託業務として比較的安く抑えたこと、ならびに全日程に参加できなかった分担者がいたために、予定使用額との差が生まれた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度は、科研メンバーの研究会開催のための旅費と、収集した資料を整備した報告集を作成し配布のために研究費を使用する予定としている。この研究会の開催にあたって、過年度も共同分担者以外に専門的知見を有する方に研究報告や実践報告を依頼してきたが、そうした研究会の開催によって内容的充実をいっそう図ることで、過年度の使用残額を利用すると共に、初期以上の成果を生み出すよう努めたい。

  • Research Products

    (7 results)

All 2016 2015

All Journal Article (5 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 家庭科におけるシティズンシップ教育の可能性第1報2015

    • Author(s)
      山田綾、岩瀬明子、芝田陽子
    • Journal Title

      愛知教育大学家政教育講座研究紀要

      Volume: 44 Pages: 87-100

  • [Journal Article] 家庭科におけるシティズンシップ教育の可能性第2報2015

    • Author(s)
      山田綾、芝田陽子、岩瀬明子
    • Journal Title

      愛知教育大学家政教育講座研究紀要

      Volume: 44 Pages: 101-115

  • [Journal Article] 「無感覚の恐怖」と向き合い、その中で学び生き続ける2015

    • Author(s)
      梅原利夫
    • Journal Title

      生活教育

      Volume: 794 Pages: 44-51

  • [Journal Article] 同時代の出来事を異世代とともに見つめる2015

    • Author(s)
      梅原利夫
    • Journal Title

      作文と教育

      Volume: 8月号 Pages: 3-6

  • [Journal Article] 市民育成と社会科授業の課題ー最近の学級・公共圏の変質にどう向き合うかー2015

    • Author(s)
      坂井俊樹
    • Journal Title

      韓国・社会科授業研究学会『社会科授業研究』

      Volume: 3巻2号 Pages: 109-125

  • [Book] 社会の危機から地域再生へ2016

    • Author(s)
      坂井俊樹
    • Total Pages
      346ページ
    • Publisher
      東京学芸大学出版会
  • [Book] 教科学を創る第2集2016

    • Author(s)
      子安潤
    • Total Pages
      182
    • Publisher
      愛知教育大学出版会

URL: 

Published: 2017-01-06  

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