2016 Fiscal Year Annual Research Report
The study of social-capital of teachers for the development of their ability and the prevention of burnout.
Project/Area Number |
26381159
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
杉浦 健 近畿大学, 教職教育部, 教授 (30298989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 英二 京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (30071278)
松浦 善満 龍谷大学, 文学部, 教授 (40243365)
林 美輝 龍谷大学, 文学部, 准教授 (80547753)
横山 政夫 大阪音楽大学短期大学部, その他部局等, 教授 (90449603)
大前 哲彦 大阪体育大学, 教育学部, 特任教授 (60097954)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ソーシャル・キャピタル / バーンアウト / 同僚性 / 部活動 / 情報共有システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、教員がバーンアウトに陥らず、生き生きと働き続けるために、そして成長し続けるために何が必要なのかを、学校の現状や教員のおかれた組織のあり方、人間関係のネットワークなどを調べることによって明らかにしてきた。調査は、事例調査と大規模なアンケート調査を併用して行われた。本調査によって、多くの興味深い結果が得られた。 1.小中学校では、5人に1人が80時間以上の時間外勤務を行っている。2.中学校では不登校の生徒がいる割合は約82%である。3.クラスの人数が40人を超えている担任が約13%もある。4.中高では、部活動顧問を受け持っているのは約90%である。5.部活動によって教員の本務活動が妨げられている。6.7%弱が強い燃え尽き状態である。7.バーンアウトは、通常業務の悩みや仕事量の多さの悩み、管理職も含めた同僚教員との関係の悩みによって引き起こされている。8.学校と教員のソーシャル・キャピタルの要素である、「温かい協働的関係」「管理職との信頼関係」「相談できる仲間」がバーンアウトを緩和する。9.学校と教員のソーシャル・キャピタルは、協働的関係のベースになるような情報共有の仕組みや、教員がチームになって子どもたちと接する仕組みと雰囲気が基盤になって生まれてきている。10.学校の現状は、多忙を極めている教員たちを、比較的良好な人間関係が支えている状態である。 本調査の結果から、教員のバーンアウトを緩和し、教員が前向きに働けるようになるためには、まずは何よりも多忙な働き方が見直されることが必要であり、そして、教員が孤立することなく、これまで以上に同僚を中心として良いソーシャル・キャピタルを構築できるよう、教員同士が協働できる学校の仕組みを整え、学校や子どもたちの問題に対処できるように学校を変えていくことが求められると考えられる。
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