2016 Fiscal Year Annual Research Report
An exploratory study on rater biases in rating adaptive skills of developmental disabled students
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26381307
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
名越 斉子 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (30436331)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 評定者バイアス / 適応スキル / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
適応スキル評定における保護者と教員のズレに関する文献研究、調査研究、事例的研究のまとめと、それらの総合考察に基づく適応スキルのアセスメントにおける留意点を整理した。 1)適応スキルの評価の特徴:①通級担当教員(以下教員)と保護者の評価は正の相関関係にあり、子供の適応スキルの強弱の捉えは似ているが、保護者は総じて高めの評価をした。両者の評価結果には、子供の変動性の大きさ、評価者が持っている子供に関する情報量、項目の意味や判断基準の曖昧さ、評定時に推定の大きさが影響を及ぼし、教員は子供のニーズを見落とさないために情報が少ない段階では厳しい評価を行っている可能性が示唆された。これらは概ね先行研究の指摘と合致した。②指導を進めながら約半年後に再評価を行ったところ、両者の評価は予想通り近づいた。情報が増えたことや、保護者の一回目の評価結果を意識したことで、教員の評価は高い方に是正された可能性がある。保護者は評価経験を通じて子供の適応スキルの実態への注目が増し、できなさへの意識が高まったと推定される。 2)保護者と教員の評価のズレの分析:ASA旭出式社会適応スキル検査を用いる場合、全検査スキルの得点差だけでなく、4つのスキル(言語、日常生活、社会生活、対人関係)の強弱パターン、さらに、エピソードによる裏付けを必要とする質的分析の観点で分析を行うと良いことが事例的研究を通じて示された。また、評価者によって内的基準は異なるとしても、保護者と教員に共通する評価パターンが見出せれば、子供の特徴はより明確になる。 3)評価のズレの意味の再考:評価者間の結果のズレは、検査の信頼性という点では問題であるが、臨床的には有用な情報である。保護者と教員との評価のズレから、周囲の環境に影響を受けやすい子供の特性や保護者支援のあり方を考えることにつながる事例もおり、学校と家庭との連携の重要性が再確認された。
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Research Products
(2 results)