2015 Fiscal Year Research-status Report
発達障害のある子どもの二次障害(不登校等)予防及び支援体制に関する実証的研究
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26381322
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50280574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 次朗 和歌山大学, 教育学部, 教授 (20214182) [Withdrawn]
西牧 謙吾 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 第三診療部, 診療部長 (50371711)
衣斐 哲臣 和歌山大学, 教育学部, 教授 (30758165)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害 / 二次障害 / ASEBAによる評価 / TRF / TSCC-A / 特別支援学校 / アクティグラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
特別支援学校6校の中学部・高等部に在籍する発達障害のある生徒とその学級担任を対象に、情緒と行動の包括的なアセスメントである教師用のTRF(Teacher’s Report Form)と、TSCC-A(Trauma Symptom Checklist For Children)の2種類を使用し、以下の結果を得ることができた。TRF とTSCC-A 両方の結果を分析し、TRFではすべての項目で正常域であったが、TSCC-Aにおいては、一部の項目に準臨床域、臨床域を含んだものが1.8%、TRFにおいて一部の項目に境界域もしくは臨床域を含んだが、TSCC-Aにおいては全て正常域であった生徒が50.4%、TRFでも一部の項目に境界域もしくは臨床域を含み、TSCC-Aでも一部の項目に準臨床域、臨床域を含んだものが37.6%であったことが明らかにされた。TRF、TSCC-Aいずれも正常域であった生徒は10.1%に過ぎなかった。特別支援学校に在籍する発達障害のある生徒の多くが不適応状態であり、トラウマを抱えていることが明らかになった。 また、発達障害のある子どもの保護者の相談会での相談内容を修正版グランデット・セオリー・アプローチで分析し、発達障害のある子どもの学習・生活上の困難のQ&Aの下案を作成している。 事例研究として、ADHDと自閉症スペクトラム障害の診断のある生徒を対象に腕時計型小型高感度加速度センサー(米国A.M.I社製マイクロミニ型アクティグラフ)を活用し行動記録をとり、服薬している日とそうでない日の体動の差を明らかにした。また授業中の様子をビデオで撮り、体動との関係を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査、事例研究、相談会の内容について分析したり、整理を行ってきた。研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
保護者に対するQ&Aを作成し、ホームページで活用できるようにすること。また、調査研究と事例研究は学会で発表し、学術論文としてまとめていくことである。
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Causes of Carryover |
ホームページ作成費用の一部は、大学のシステム情報学センターで担っていただいたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
保護者や本人からのインタビュー等の研究協力費、資料整理代に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)