2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of super-algebraic groups using Hopf algebras
Project/Area Number |
26400035
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
増岡 彰 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (50229366)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ホップ代数 / 量子群 / 微・差分ガロア理論 / スーパー代数群 |
Outline of Annual Research Achievements |
ホップ代数とスーパー代数群に関し、次の4つの課題に取り組みそれぞれの研究成果を得た。 (1)Noether問題のホップ代数アナログ(Christian Kasselと共同)。 (2)可換環上のスーパー代数群(柴田大樹と共同)。Chevalley群のスーパーアナログの、効果的な構成法とその表現の記述を得た。 (3)可解およびベキ零スーパー代数群(Alenxander Zubkovと共同)。これらの基本的性質を明らかにして、今後取り組むべき、微・差分ガロア理論のスーパー化の準備とした。 以上に関する研究成果は共著論文として出版済みである。まだプレプリント(arXiv:1611.06325)段階の、量子群に関する研究成果についてより詳しく述べる。 (4)有限量子群の上の単純加群(中沢敦也と共同)。簡約代数群、Kac-Moody Lie代数、量子普遍包絡環上の単純加群を記述する方法には共通のパターンがある。いずれも、ある種のホップ代数の三角分解に大きく依存し、その分解の中央を占める、可換かつ余可換部分ホップ代数の指標によって単純加群がパラメトライズされる。 研究成果として次を得た。 (1)有限次元ホップ代数が、いかなる三角分解をもてば、上と同様の(しかし有限次元のためより単純・鮮鋭な)単純加群パラメトリゼーションが可能かを明らかにした。 (2)Lusztigの量子Frobenius核を含む一連の有限次元ホップ代数を「有限量子群」と呼んで、生成元と基本関係に依る従来の方法に替え、三角分解を与える3つのホップ代数のテンソル積を変形する方法で、より簡潔かつ一般的に構成した。(3)この有限量子群とその量子ダブルが (1)に与えた三角分解をもつことを示し、その帰結としてそれらの上の単純加群のパラメトリゼーションを与えた。
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Research Products
(8 results)