2016 Fiscal Year Annual Research Report
Optimal Design of Balloon Expanded Stent to Reduce Damage of Bessel Vessel
Project/Area Number |
26420001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐々木 克彦 北海道大学, 工学研究院, 教授 (90215715)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ステント / 構造解析 / 非線形変形 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は平成27年度から行っている「脈動と血管変形の相互関係を明らかにするための流体と構造体の連成解析手法およびこれを検証するための実験手法の確立」と「血管へのダメージの少ないステント形状の考案」を行い、さらに考案した形状を持つステントの作製の金属焼結3Dプリンターを用いて試みた。以下にこれらの概要を示す。 1.脈動流による血管変形シミュレーション:平成27年度に引き続き脈動と血管変形の相互関係を解明するための解析を流体と構造体の連成解析により行った。すなわち、モデル化した血管の両端に実際の脈動を再現する血流を与え、これに伴う血管の変形について検討した。解析はANSYS構造解析およびfluentを用いて行った。これにより、血流による血管の変形および変形に伴う血流の変化を明らかにした。 2.血管へのダメージの少ないステント形状の考案:本研究の最終目標である血管へのダメージの少ないステント形状についての検討を行った。すなわち、血管内に発生した血管円周方向に対して非一様なプラークを考慮するために、扁平化したステントを考案し解析した。その結果、扁平化したステントが非一様プラークに対して効果的であることを明らかにし、具体的なステント形状を提案した。 3.上記2で提案した形状を持つステントの作製を試みた。作製は金属焼結3Dプリンターを用いて行った。金属焼結3Dプリンターは設計の自由度が有ることから、メディカルデバイスへの応用が期待されている。本研究ではいち早くこの技術を取り入れるために、北海道立総合研究機構の協力を得て金属焼結3Dプリンターによるステントの作製を試みた。現段階では、金属焼結3Dプリンターの分解能の問題で、考案したステントサイズより数倍サイズの大きいステントの作製を試みているが、ほぼ設計とおりの形状の拡大ステントが製作可能であることを見出している。
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