2016 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of Residual Capacity of Pre-tensioned Prestressed Concrete Members Damaged by a Fire and Their Strengthening Methods
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26420443
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| Research Institution | Osaka Institute of Technology |
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Principal Investigator |
井上 晋 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30168447)
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2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 耐火性 / プレテンションPC部材 / 残存プレストレス / 静的耐力 / 疲労性状 / 鋼板接着 / 炭素繊維プレート接着 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に当たる平成28年度は，最高温度700℃および1100℃の加熱試験（加熱時間：30分，加熱範囲：底面全体）を実施したプレテンションPCはり供試体（かぶり30mm）に対して，静的耐力の減少量を補うように鋼板および炭素繊維プレートで補強した供試体の静的載荷試験および疲労試験を実施し，その効果を検討した。
いずれの補強方法においても，最大荷重は700℃加熱の場合は健全な供試体以上に，1100℃加熱の場合は健全な供試体近くまで回復した。また，加熱による損傷により大きく減少した初期剛性は，いずれの補強方法においても，健全な供試体程度まで回復できることが確認された。特に，補強による変形の進展抑制効果は大きく，加熱温度にかかわらず，いずれの補強方法においても，繰返しに伴うたわみやひび割れ幅の増加を効果的に抑制可能なことが明らかとなった。ただし，炭素繊維プレートで補強した場合は，最終的な破壊形式がプレートの剥離破壊となり，補強面に対して何らかの対策が必要であることも確認された。
本研究より，火災による影響がPC鋼材定着部にまで及ぶ場合，プレテンションPCはりのプレストレスは著しく減少し，静的耐力，疲労耐力も減少することが明らかとなった。したがって，火災への配慮が要求される場合，土木学会コンクリート標準示方書に示されているように，耐久性を満足する最小かぶりの２倍以上のかぶりを確保することが重要となるが，確保できない場合は，プレテンションPC部材では，定着部に対して何らかの防護を施しておく必要があるといえる。また，既存のプレテンションPC橋が火災による損傷を受けた場合，その補強工法として，鋼板接着工法や炭素繊維プレート接着工法は有効な補強方法であることが明らかとなった。
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