2014 Fiscal Year Research-status Report
非破壊的分光計測による野菜の硬度・糖度・機能性成分の見える化
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26450359
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
張 樹槐 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (90261429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 智雄 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (90530478)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非破壊計測 / 分光計測 / 機能性成分 / 野菜 / 見える化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,野菜の内部品質にかかわる硬度,糖度,機能性成分の見える化について,分光計測による非破壊的な評価方法を確立することを目的とした。平成26年度は以下のことを実施した。 1 ニンジン及びアスパラガスの硬度や糖度,機能性成分の計測 既往の研究を参考しながら,デジタルフォースという加圧装置を用いてそれらの硬度,及び化学分析によってそれらの糖度や機能性成分の評価方法を検討して,実際の測定なども行った。 2 ニンジン及びアスパラガスの分光反射または分光透過率の取得 研究室現有の紫外・可視・近赤外分光光度計,及び新たに購入した分光計測装置を用いて,測定対象となるニンジンやアスパラガス全体の分光反射,分光透過率を計測・記録した。 3 分光計測データと硬度や糖度,機能性成分との多変量統計解析 無料統計解析ソフトRのPLS(Partial Least Squares Regression,偏最小二乗法回帰)を用いて,分光反射または分光透過率の測定データによる測定対象の硬度や糖度,機能性成分の統計予測モデルを構築し,可視近赤外領域の各分光波長の影響度,またはモデルの予測精度などについて詳細に検討した。 4 ニンジンやアスパラガスの硬度や糖度,機能性成分の空間分布の見える化 上記に構築した硬度や糖度,機能性成分の統計予測モデルを利用して,研究室保有の2次元ハイパースペクトルカメラによる分光反射率の測定データから,それらサンプル全体の硬度や糖度,機能性成分の空間分布を見える化できるソフトの開発を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した測定や化学分析及びデータ解析などは,予定通り実施した。空間分布の見える化については,一定の成果を得たものの,更なる検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
硬度,糖度,機能性成分の見える化については,前年度の結果を踏まえ,より相関の高い波長の探索を行いながら進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
機能性成分の化学分析に用いる予定のサンプルを大量に確保できなかったことが主な理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
所要の供試サンプルは春先に生産されるため,今年度は問題なく確保できる予定である。
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Research Products
(3 results)