2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of automated system of in-vitro production of bovine embryos
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26450461
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
佐伯 和弘 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (10298937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 暢宏 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (60309268)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | PDMS製マイクロウェル / ウシ体外受精 / 自動体外受精 / 微小流路 / 経時的胚観察装置 / 卵割のタイミング / 胚盤胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作成した微小流路付きマイクロウェルに関しては、培養液交換速度を遅くしたり、流路サイズ、マイクロウェルサイズなど検討したが、思うように培地交換ができなかった。このため本年度は並行して進めていた、試験管を用いた簡易体外受精方法を考案し、代替えとした。本年度はウォーターバス内で試験管に卵子を導入し培地のみを交換し、卵子を試験管外で操作せずに胚盤胞が得られるかどうか検討した。試験管内から一度も卵子を取り出さず、培地交換だけで体外成熟・受精・培養して作成した区での成熟率、受精率、卵割率および胚盤胞への発生率は、それぞれ、91%、76%、70%および49%で、常法の対照区の89%、78%、79%および53%と同等(P>0.05)だった。以上より1本の試験管内に卵子を導入し、培養液をピペットで交換するだけで胚盤胞を生産できることを示した。 また昨年度より進めている経時的胚観察(TLM)装置の開発では、今回、より小型で良好な画像取得が可能な改良版を作成したので、すでに開発しているPDMS製マイクロウェルを組み合わせて、個別の胚の発生を詳細に観察した。胚の卵割率と胚盤胞への発生率は、TLM装置で、それぞれ、73%と52%で、対照区(77%と57%)と同等P>0.05)だった。胚盤胞へ発生した胚および非発生胚の第1卵割に要する時間(h)を調べたところ、発生胚は27.6±2.46時間で、非発生胚は29.9±5.0時間で、発生胚が早く卵割した(P<0.05)。また、4細胞期から5細胞期に卵割する時間は発生した胚は7.6±1.4時間で、非発生胚は4.7±3.8時間で、発生胚が卵割により時間を要した(P<0.05)。以上より、ウシ体外受精胚の胚盤胞への発生は、卵割のタイミングを本TLM装置で調べることで、予測することが出来た。
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Research Products
(3 results)