2015 Fiscal Year Research-status Report
D-アロースの抗酸化作用・抗炎症作用のメカニズム解明
Project/Area Number |
26460123
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
徳田 雅明 香川大学, 医学部, 教授 (10163974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 文徳 香川大学, 医学部, 准教授 (40271085)
神鳥 和代 香川大学, 医学部, 助教 (40457338)
董 有毅 香川大学, 医学部, 助教 (90457341)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | D-アロース / 抗酸化作用 / マクロファージ / トランスポーター / 抗炎症作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
D-アロースの抗炎症作用については、マクロファージU937細胞を用いてin vitroの実験を行った。U937細胞を200ng/ml LPS (lipo-polysaccharide)により刺激した。動物投与実験を実施した。リアルタイムPCRでIL-6やTNF-α、IL-1βについて解析したところ、LPSにより増加したが、D-アロース処理によりその量は有意に減少した。MDAや8OHDAを測定したところ、D-アロースにより減少傾向を示していた。OLETFへのD-アロース投与実験により、血糖値の増悪および脂質のうちTGの低下傾向が認められた。収縮期血圧および拡張期血圧の変化は有意な差は無かった。頭側延髄腹外側野(RVLM)においてFos陽性細胞およびAPE/Ref-1を染色した。陽性細胞数がD-アロース処理群で少ない傾向にあったが、未だn数が少なく確定的には言えない。D-アロースの細胞内への取り込みについては、アイソトープラベルしたD-アロースを用いて行ったところ、細胞内への取り込みが起こることが明らかになった。しかしながらD-グルコースの取り込み速度に比べると1/3~1/4程度の速度であった。トランスポーターの解析を行っているが、GLUT-1やGLUT-2が関与している可能性が高い。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
D-アロースがマクロファージ細胞をLPSで刺激した系において、明らかに抗酸化作用を示すとともに炎症性サイトカイン類の減少を引き起こしたので、抗酸化作用と抗炎症作用とはリンクしていると推定できた。 動物実験での明確な判定はできていないが、同様の傾向は見えているようである。 D-アロースはグルコーストランスポーターを介して細胞内に取り込まれることが明らかになったので、D-アロースが細胞内において作用する基盤が示された。
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Strategy for Future Research Activity |
D-アロースの細胞への取り込みのメカニズムを明確化する。トランスポーターレベルでのD-アロースの効果を検証する。 OLETFを用いたD-アロース投与実験を進める。そしてアディポサイトカインの変化や炎症性サイトカイン類の変化を、酸化ストレスマーカーとの関連で調べて行く。
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[Journal Article] Rare sugar D-psicose prevents progression and development of diabetes in T2DM model Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty rats.2015
Author(s)
Hossain A, Yamaguchi F, Hirose K, Matsunaga T, Sui L, Hirata Y, Noguchi C, Katagi A, Kamitori K, Dong Y, Tsukamoto I, Tokuda M.
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Journal Title
Drug Des Devel Ther
Volume: 9
Pages: 525-535
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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