2015 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞を標的とする新規がん分子標的治療薬の開発
Project/Area Number |
26460201
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
池田 龍二 鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 准教授 (50398278)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 泰生 鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 教授 (60245462)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | Cancer stem-like cells / 抗がん薬耐性 / S100A16 |
Outline of Annual Research Achievements |
Cancer stem-like cells(CSCs、がん幹細胞様細胞)は腫瘍組織中に存在する自己複製能と未分化性を有し、抗がん薬や放射線治療に対し抵抗性を示す一因と考えらえているが、その詳細は不明である。現在、Sphere 形成能を基にしたモデルを用いて研究を行っている。S100ファミリーであるS100A16は、がん細胞において発現が亢進しているが、CSCsにおける役割について今回検討した。Sphere formation assay によってOCT4、BCRP、S100A16の発現の亢進が認められ、S100A16 の遺伝子発現をsiRNAで抑制したところ、OCT4、BCRPの発現が抑制された。また、Sphere formation assayによるspheroid の形成はS100A16の発現を抑制することで抑制された。CSCsにおいてS100A16は幹細胞の重要な因子であるOCT4の発現を制御しており、CSCsの形成に重要な役割を担っている可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
がん幹細胞モデルを用いて、がん幹細胞の特徴を解析中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
がん幹細胞モデルを用いて、がん幹細胞の特徴や抗がん薬耐性機序を明確にし、実用的な耐性克服薬の開発を行う。 がん幹細胞のシグナル伝達に重要な経路を同定し、その阻害薬の開発を行う。sphereを形成能、抗がん剤耐性に阻害薬がどの程度克服するかでアッセイを行い、キナーゼ阻害薬、標的遺伝子のsiRNAを使用し開発を行う。がん幹細胞の腫瘍原性能消失、腫瘍細胞増殖抑制を制御できる薬剤の探索を実施する。
|
Research Products
(9 results)