2014 Fiscal Year Research-status Report
パッチフルオロメトリー法を用いた機械刺激によるパネキシン1の活性化機構の解析
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26460300
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
野村 健 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10706790)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヘミチャネル / パネキシン1 / Panx1 / 機械刺激 / イオンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘミチャネルであるパネキシン1(Panx1)は、低浸透圧や静水圧などの機械的な刺激で活性化され、ATPの放出に深く関与していると考えられているが、Panx1 の生理的な役割や機械刺激に対する活性化機構についての詳細は謎である。本研究は、機械刺激に対してどのようにPanx1チャネルが活性化されるのか、その分子機構の解明を目指している。具体的にはHEK293細胞に過剰発現させたPanx1の機能特性および機械刺激に対する応答の解析をパッチクランプ法を用いて検証する。平成26年度は、cell-attached patch clamp単一イオンチャネル電流記録法を用いて、マウスPanx1チャネルの基本的性質(単一イオンチャネルコンダクタンス)を測定した。その結果、単一イオンチャネルコンダクタンスは内向き電流では約20 pSおよび外向き電流では約80 pSという外向き整流性を示した。今後は、機械刺激に対する単一イオンチャネル開閉制御機構をパッチクランプ法を用いて明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ順調であるが、機械刺激に対するパネキシン1のゲーティング機構を解明するには更なる電気生理学的な解析が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの得られた結果に基づき計画を進め、パッチクランプ法を用いて機械刺激に対する単一イオンチャネル開閉制御機構について詳細な検討を行うと共に、Panx1チャネルの精製を行う。人工脂質二重膜に再構成されたPanx1チャネルの機械刺激感受性についても検討を開始する予定である。
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