2015 Fiscal Year Research-status Report
サルコメアにおける心拍動依存的な恒常性維持機構とその破綻
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26460371
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
武谷 立 宮崎大学, 医学部, 教授 (50335981)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | サルコメア / アクチン / 心筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、横紋筋の収縮装置「サルコメア」の恒常性維持機構を、アクチン合制御の観点から明らかにすると同時に、その破綻がもたらす病態を明らかにすることである。具体的には、サルコメア構造の形成に必須であることを申請者が明らかにしたアクチン重合制御因子Fhod3の遺伝子改変マウスの表現型、およびヒト心筋症で見出されたFhod3遺伝子の変異を手がかりに、サルコメアの構築とその恒常性維持において、アクチン重合制御機構が果たす役割とその制御シグナルを明らかにすることを目指している。これまでにFhod3欠損マウスを作出し、ホモ欠損マウスは胎生8.5日以降の筋原線維の成熟を伴う心筋発達が損なわれる結果、胎生11.5日までに心不全兆候を伴って死亡することを明らかにした。さらに、アクチンと結合出来ない変異型Fhod3を出生後の心臓に特異的に発現するトランスジェニックマウスを作出したところ、そのマウスは未熟な筋原線維を含む心筋症様の変化を示して新生仔期に死亡した。本年度は、同変異型Fhod3を胎生期の心臓に特異的に発現するトランスジェニックマウスを作出して、胎生期におけるFhod3のアクチン結合能の役割を検討した。当該マウスは、Fhod3欠損マウスと同様に、心筋サルコメアの形成不全により心臓が形成されずに胎生期に致死となったことから、Fhod3のアクチン結合能は胎生期の心臓形成に必須であることが明らかとなった。さらに、野生型Fhod3を胎生期の心臓に特異的に発現するトランスジェニックマウスも作出し、これを用いて心臓形成過程におけるサルコメア内のFhod3の局在様式を詳細に検討した結果、Fhod3がサルコメア内のアクチン線維の周期的な配置の完成に関わる可能性を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおよそ計画通りに遂行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、当初の研究実施計画に従って、研究を推進する。
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Causes of Carryover |
実験に使用するマウスの繁殖が計画よりも時間を要したために、本年度に予定した免疫組織染色による解析を一部次年度に繰り越すこととなったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上述の一部解析を次年度に繰り越す以外は、当初計画通りに進める。
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Research Products
(7 results)