2015 Fiscal Year Research-status Report
活性化血小板マイクロパーティクル特異的高感度定量法の開発と血栓形成促進作用の解明
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26460679
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡野 こずえ 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50160693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野島 順三 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30448071)
丸田 雄一 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (30543970)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | aPLT-MP / ELISA法 / 血小板関連抗体 / 赤血球 / 好中球 / 単球 / 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、活性化血小板由来マイクロパーティクル(aPLT-MP)の作製:学生ボランティアから採取したクエン酸Na抗凝固剤加静脈血を用いて作製した多血小板血漿をADP刺激および破砕操作でaPLT-MPを作製した。 2、aPLT-MPの測定法の開発:作製したaPLT-MPを対象とし、特異的で高感度に測定できるELISA法の条件を検討した。①血小板関連:抗CD36モノクローナル抗体(Mb)、抗 GPIb Mb、抗p53 Mb、抗CD40 Mb、抗AnnexinV Mb、抗TP80 Mb、抗vWFポリクローナル抗体(Pb)、抗AnnexinV Pb、抗GPⅡb/Ⅲa Pbを固相化用と検出用に組み合わせた。②ペルオキシダーゼ標識抗体:抗マウス・ウサギ抗体、抗マウス抗体で抗原抗体産物を標識した。③ブロッキング液(0.5%スキムミルク)、洗浄液(PBS)でブロッキングと洗浄を行った。④発色試薬:TMB、発色停止液(1N塩酸)で発色させ420nmで吸光度を求めた。 3、結果:1)血小板関連抗体の選択:感度は、固相化用に1,000倍希釈の抗Annexin-V Pb、検出用に1,000倍希釈の抗GPIb Mbが最適な組み合わせであった。2)反応条件:検体反応は37℃で4時間、抗体反応は37℃で1時間が最適であった。3)特異性:開発したaPLT-MP検出用ELISA法を使って血小板や赤血球、好中球、単核球由来MPとの反応性を比較し、aPLT-MPにのみと反応性を示した。4)検体保存:凍結が最適であった。5)再現性:CVが12.6%で良好であった。 4、考察:開発したELISA法で健常人の静脈血aPLT-MPを測定したところ、採血針、採血管、採血の方法等の違いが測定値に有意に影響するため、厳密な採血条件の統一が必要であると考えられた。今後は、採血条件を統一化した後に各種疾患のaPLT-MP値を測定し、疾患との関連を追究したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
感度・特異性の高いaPLT-MP検出ELISA法の測定条件が決まった。しかし、採血針、採血管、採血の方法等の違いが測定値に有意に影響するため、厳密な採血および測定条件について検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
感度・特異性、更に定量性の高いaPLT-MP検出ELISA法の測定法が決まれば、健常人や各種疾患患者検体中のaPLT-MP量の測定を行う。それら結果と疾患との関連性を検索し、臨床検査法としてのaPLT-MP量検査法の有用性が評価出来ると考えられる。
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Causes of Carryover |
研究分担者2名(野島順三、丸田雄一)が、平成27年度の試薬購入費が低額で済んだり、旅費に使用しなかっため、予算が残った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究分担者2名(野島順三、丸田雄一)および岡野こずえが、平成28年度に必要な試薬の購入や旅費で使用する予定である。
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