2015 Fiscal Year Research-status Report
体組成と健診データの疫学的関連に基づくサルコペニア肥満のスクリーニング方法の開発
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26460785
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
櫻井 勝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90397216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 総合医学研究所, 嘱託教授 (00097437)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 疫学 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,幅広い年齢層を含む職域集団を対象に身体組成(体脂肪分布,骨格筋量)の計測を行い,body mass index (BMI)や腹囲では評価できない性・年齢別の肥満・やせの問題点を明らかにするとともに,現在の特定健診では評価が難しい骨格筋量の推定予測式を作成し,サルコペニア型肥満の診断における有用性を評価することを目的とする.平成27年度は,調査対象者の半数(1,385名)に対して体組成の評価を行い,年齢別に運動習慣と体組成の関連を検討した. 男性の各年齢層(35-44歳,45-54歳,55歳以上)の平均BMI(kg/m2)は23.5,24.0,23.8と層間で差は認めなかったが,体脂肪率(%)は20.8,22.1,23.1,骨格筋量(kg)は31.1,30.6,28.6,下肢筋肉量(kg)は,17.7,17.3,16.1と加齢とともに体脂肪の増加,骨格筋量の有意な低下を認めた(いずれもp<0.05). 女性の各年齢層の平均BMIは21.8,22.8,22.4,体脂肪率は27.7,28.8,29.8,骨格筋量は21.7,21.7,20.1,下肢筋肉量は,12.5,12.4,11.5と,男性同様に加齢とともに体脂肪の増加,骨格筋量の有意な低下を認めた(いずれもp<0.05). このように,体脂肪率や骨格筋量の評価はBMIでは確認できない加齢に伴う体組成の変化を評価するために有用な方法であることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度に体組成測定を予定対象者全員に行う予定であったが,体組成測定の時間的な制限(測定にかかる時間や空腹時測定が必要なこと)のため,平成27年度には対象者の約半数の測定を行った. 残りの対象者については,平成28年度に引き続き測定を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の4月から6月にかけて約1500人の体組成測定を行い,平成27年度の調査対象者と合わせて,体組成測定の結果と健康診断の結果を合わせて,筋,脂肪分布と代謝異常との関連を横断的に解析する.
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Causes of Carryover |
平成27年度に体組成測定を予定対象者全員に行う予定であったが,体組成測定の時間的な制限のため,平成27年度には対象者の約半数の測定を行った.そのため,平成27年度の測定に関わる経費が約半分しか使用しなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に残りの対象者の体組成測定を行うため,その分の経費を平成28年度に繰り越して使用することとした.
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