2015 Fiscal Year Research-status Report
Phytoestrogensによる骨芽細胞活性化機構の解明と骨粗鬆症予防への応用
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26460794
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西條 清史 金沢大学, 医学系, 教授 (00178469)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マウス骨芽細胞MC3T3E1 / vitamin K2 / estrogen / genistein / sonic hedgehog (SHH) / patched (PTC) / 骨粗鬆症 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス骨芽細胞MC3T3E1 cellにestrogen、phytoestrogensのひとつであるgenistein,及び骨粗鬆症の治療薬のひとつであるvitamin K2を投与してRNA及び蛋白を抽出した。予めarray解析により抽出していた遺伝子群を、realtime PCRにより定量的解析を行なった。その結果、DPP4やChadのようなgenisteinの単独作用はvitamin K2より少なかったが、vitamin K2とgenisteinを同時に投与した場合はestrogenと同程度の発現をする遺伝子を得ている。確認された蛋白量の増減はRNAの変化と一致するか、細胞内にてどのように存在するかなどの確認のため、細胞そのもの・抽出蛋白を用いて、免疫染色、immunoblotを行なっているところである。
zebrafishとマウスのsonic hedgehog(SHH)/ patched(PTC) promoterのreporter constructを作成し、マウス骨芽細胞MC3T3E1 cellにtransfectionを行なった。蛍光の発光が観測されたが、取り込み効率が悪く、改善中である。
genisteinは細胞障害が報告されているが、その一方で骨代謝に極めて有効であることが本研究より示されている。その有効性は、他のvitaminsとの相互関係を含め今まで知られていなかった。この作用を明らかにすることは骨粗鬆症の予防と患者のQOLの改善に直結し、高齢社会である日本において大変重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス骨芽細胞MC3T3E1 cellは分化する細胞であるが故に細胞を一定の分化度で培養するのが困難であった。また、living colorTMは取り込み効率が悪く、適合するtransfection試薬を未だ模索中である。しかしながら、外的刺激に併せて精製したRNAからは発現量・時期の異なる発現遺伝子が確認されつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
realtime PCRの結果により確認された遺伝子群DPP4やChad等の蛋白量の増減はRNAの変化と一致するか、また細胞内にてどのように存在するかなどの確認のが必要である。また、RNA-蛋白とも外的刺激に対する経時変化や容量反応関係を細かく分析し、骨芽細胞機能維持に最も防衛的に働くようなPhytoestrogens/ vitaminsの量・組み合わせを明らかにし、卵巣除去マウスを用いたin vivoで、実際どの骨形成マーカー、骨代謝マーカーに効果が反映されるのかを明らかにする。
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Research Products
(1 results)