2014 Fiscal Year Research-status Report
地域の社会的凝集性、集団的エフィカシーならびに帰属意識が健康リスクを低減する効果
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26460827
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高野 健人 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80126234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 桂子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00211433)
木津喜 雅 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (80431964)
清野 薫子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (10508336)
森田 彩子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30595038)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 健康都市 / 社会関係資本 |
Outline of Annual Research Achievements |
全国の市区町村について、総務省、厚生労働省、環境省、文部科学省、警察庁等による統計調査データ、都道府県公開の資料、民間企業やNPO団体等の所有する資料より2000項目以上の指標について複数年分を収集し、データベースを作成した。健康都市連合日本支部の加盟都市において地域保健担当者等へのインタビューを行い社会的凝集性、社会関係資本および帰属意識に関する評価について検討し指標を追加した。市区町村レベルの平均寿命、1~4歳、65~69歳、75~79歳での平均余命のいずれかとr二乗で0.1以上の相関を有する地域指数を130種類以上得た。これらの指標よりステップワイズ法により変数を選択し、健康水準の調整済み決定係数が0.8となる住民の健康水準と地域指標の関連モデルを得た。死因別死亡割合に対してEMアルゴリズムによるクラスタ分析を行い、悪性新生物死亡の割合が相対的に高い自治体、不慮の事故、糖尿病および脳血管疾患による死亡の割合が高い自治体、心疾患による死亡の割合が高い治自体などのクラスタに分類できることが示された。健康都市連合日本支部の加盟41都市に対して調査を行い、26都市について医療レセプト関係データ、特定健康診査関係データ、検診・健診関係データ、消防救急関係データ、警察署関係データ、住民を対象とした調査データ、健康都市の活動に関するデータを複数年分収集した。帰属意識、社会関係資本、社会的凝集性に関する測定事例を要約し、過去5年間の指数値の変動を分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国の自治体について健康リスクおよび関連する指標についてのデータベースが構築された。健康都市については住民調査データを含むより詳細なデータベースが構築された。
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Strategy for Future Research Activity |
全国の自治体のデータベースを分析し、健康リスクおよび疾病の組合せによるクラスタ分類、健康水準の年次推移の特徴、関連する地域の社会的凝集性、集団的エフィカシーならびに帰属意識についての指標とそれらの寄与割合を明らかにし、住民の健康水準の決定メカニズムについての包括的モデルを作成する。健康都市を例として都市の取組みの成果をモデル分析に基づいて示す。
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Causes of Carryover |
健康都市連合日本支部に加盟する自治体より協力が得られ、各自治体の実施する住民調査データを分析に利用することができた。さらにNPO団体等より無償でのデータ提供を受けた。また、指標データの電子化の急速な推進により直接分析に使用できる情報が増加しているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査対象自治体についてより長期的に継続したデータ収集を予定している。
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