2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of suicide prevention based on total analysis of the suicidal factors in the collaborative study by administrative and medical fields
Project/Area Number |
26460833
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
井上 顕 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40469036)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自殺 / 実態 / 因子 / 根拠 / 対策指針 / 総合的 / 行政 / 医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は本「行政・医学の連携による自殺要因の総合的解析に基づく自殺対策の確立」研究の最終年度としての進行であった。研究申請当初の計画予定のスケジュール・平成27年度までの進行状況を振り返り、平成28年度の進行をあらためて理解し研究に臨んだ。 (1)「自殺既遂者の実態調査」、(2)「自殺既遂者のアルコール等に関する検討」、(3)「自殺未遂に関する分析」、(4)「海外調査」、(5)「わが国の複数地域における自殺の動向と現状までの対策の調査」という項目をまとめ、(6)「科学的根拠に基づき自殺対策を完成させる」という3年研究の集大成であった。(1)においては首都東京都に関する自殺既遂の数値化されたデータに関してまとめた。(2)については自殺とアルコールにおける関連について統計学的手法にて示唆した。(3)に関しては近況を中心に数値化されたデータに関してまとめを行った。(4)に関してはカナダの先進的な自殺予防・対策調査をはじめ(ケベック大学との)、平成27年度の国際学会参加の折にディスカッションした内容も詳細にまとめ、わが国・世界で通じ、現状にも反映できる自殺対策立案にむけて考察した。(5)では平成26年度からの検討を系統的にまとめることで、わが国の自殺対策の現状で何が主体的になされているのかを把握した。このように(1)から(5)を実行した上で、(6)の進行に至った。(6)ではこれらの研究成果を基にし、重要であり必要でもある自殺対策の立案を検討した。 わが国の自殺死亡数は2015年には急増前の1997年の推移まで戻ったものの、世界平均の自殺死亡率と比較するとわが国のそれはまだ高率な推移であった。本研究検討・成果が更なる自殺対策にむけて一考になればと思っている。
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