2015 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者グループホームにおけるケアスタッフの早期の教育システムの実証的研究
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26460851
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
古村 美津代 久留米大学, 医学部, 准教授 (70320249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 洋子 久留米大学, 医学部, 教授 (20279235)
草場 知子 久留米大学, 医学部, 講師 (60368967)
松本 まなみ 久留米大学, 医学部, 助教 (00713190)
石竹 達也 久留米大学, 医学部, 教授 (60232295)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知症高齢者グループホーム / 新人教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に実施した認知症高齢者グループホーム(以下GH)の管理者11名に対する新人教育の困難についてのインタビュー結果をまとめ公表し、F市のGH管理者とともに管理者が抱える新人教育の困難について共有、今後の新人教育の必要性を確認した。また、K市のGHに勤務する新人スタツフ(11名)に対して、GHにおける困難についてのインタビュー調査を実施した。新人ケアスタッフの平均年齢は37.2±13.9歳、勤務月数5.4±3.0ケ月、資格無4名(36.4%)だった。その後、新人スタッフのインタビュー結果を質的に分析した。新人ケアスタッフが抱える困難は、「職場環境に対する不満」「認知症の理解の難しさ」「経験不足」「労働条件に対する不満」「葛藤」「求められる能力と自分の能力の差」「不安」の困難を抱えていた。また、この調査により労働条件や労働環境の改善に加え、新人スタツフに対して認知症の理解や認知症高齢者に対する関わり方、自分自身のストレスマネジメント、介護技術の研修内容についての研修の必要性が示唆された。その後、GH管理者の新人教育に対する困難、新人ケアスタッフが抱える困難について研究分担者と共有し、管理者および新人スタッフの全国調査に向けてアンケート調査用紙を作成した。アンケートの対象者は、WAM-NETより全国のGHを各都道府県の設置主体別に検索した。その結果、医療法人2051施設、社会福祉法人3008施設、営利法人6576施設、NPO581施設、そのほか500施設で総数30407施設を検出した。なお、各設置主体別に教育内容の状況を把握するため、各県毎に設置主体の層化無作為抽出を実施し、3963のGHを抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度にインタビューを終了する予定であったが、GH管理者、新人スタッフの夜勤や休日との調整の困難、研究者の業務の多忙さの理由により、インタビューの実施が遅れ、研究全体が遅れた。また、全国の認知症高齢者グループホームを設置主体毎に抽出し、層化無作為抽出することに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
全国のGHの管理者および新人ケアスタッフに対してアンケート調査を実施する。その後、結果を分析し、教育内容の抽出、教育プログラムを作成する。また、研修のシステムの構築に向けて、F市グループホーム協議会役員、F市長寿支援課と協議し新人スタッフの段階的教育に着手する。その後、新人ケアスタッフの教育効果について評価を行う。
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Causes of Carryover |
業務や先方の都合により全体的に研究計画が遅れたため、1~2年目に予定していた全国の認知症高齢者グループホームに対するアンケート調査を実施することができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
3963施設の管理者および新人スタツフに対してアンケート調査を実施する。また、管理者、新人スタッフのアンケートの返信は、料金受取人払いとする。調査結果により、K市グループホーム協議会と連携し、新人スタッフに向け、必要な研修会を実施する。その後、新人スタッフに対して聞き取り調査を実施し、評価する。またこれらの結果について学会等に公表していく。
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Research Products
(1 results)