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2014 Fiscal Year Research-status Report

髄液マーカーを用いた変性型認知症の多施設大規模臨床解析

Research Project

Project/Area Number 26460921
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

本井 ゆみ子  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60338407)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords皮質基底核症候群 / 進行性失語症 / レビー小体型認知症 / 髄液マーカー
Outline of Annual Research Achievements

変性型認知症における髄液マーカーと症状および画像との関連を明らかにするために皮質基底核症候群(CBS)、進行性失語症(PA)、レビー小体型認知症(DLB)患者を対象とした、髄液、心理検査、脳画像検査を行った。平成26年度には倫理委員会申請を行い、同年6月に承認を得、7月より患者同意、登録を開始した。他の参加施設では越ケ谷市立病院、順天堂練馬病院、順天堂浦安病院に倫理委員会申請を依頼した。H26年度にはCBS15名、PA患者10名、DLB患者30例を登録した。心理検査は記憶、失語症評価、注意遂行機能を評価した。CBS患者のうち髄液にてアルルハイマー病パターンを示した症例は1例のみであった。PA患者では4例がADパターンを呈しており、非流暢性失語2名、ロゴペニック型2例であった。髄液非ADパターンの4例のうち、2例は語義認知症であった。他の2例は非流暢性失語であった。CBS患者のうち非ADパターンの髄液所見を呈した14例全例でドパーミントランスポーターシンチグラフィ(DaT scan)の片側性の取り込み低下を認めた。PA症例では髄液所見にかかわらずのDAT scanにおいて左側基底核の取り込み低下を認めた。DLB患者においては、髄液検査の同意を得られたものが少なく、画像検査が中心になった。物忘れで発症したDLB患者15例ではパーキンソニズムの運動障害の指標であるUPDRS partIIIが20以下と軽症であるにもかかわらず、DaT scanの取り込みが低下している患者が多かった。H27年度も同様に症例登録を継続してゆく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究代表者の所属する順天堂大学では症例数が多く、病棟に該当患者が入院した際に、主治医より連絡を受け、心理検査、髄液検査、MRI検査などが、研究代表者および、大学院生らと連携し迅速に実施することができる。また、髄液検体の送付の必要もなく、心理士も勤務しており、研究実施体制が十分である。しかし、研究協力者が所属する順天堂越ケ谷病院、順天堂浦安病院、順天堂練馬病院では心理士が勤務しておらず、医師が心理検査を行わなければならない体制にあり、研究施行に時間がかかっており、症例登録が進みずらい状況である。
研究代表者の行っている物忘れ外来に失語症はレビー小体型認知症の症例が多く、ドパーミントランスポーターシンチグラフィやMRI撮影は外来でてきる利点があり、患者登録後の研究は試行しやすい。しかし、アルツハイマー病髄液所見を呈しながらドパーミントランスポーターシンチグラフィにて異常を示す症例が散見され、当初の仮説とは逆の結果が得られており、更なる症例の蓄積が必要である。

Strategy for Future Research Activity

現在までの状況を研究協力者および順天堂大学脳神経内科医局員、精神科医局員に伝え、更なる症例の登録を促すようにする。E-mailを利用して抄録達成目標および、症例達成途中経過および、現在までに得られた画像の結果などを伝え参加者の興味および意欲を上昇させる。同意取得が得られた患者の検査施行に際し心理検査、MRIおよびドパーミントランスポーターシンチグラフィが2日程度で終了し、患者に負担がかからないようにコーディネートするよう努める。研究支援者の所属する他施設の患者は患者の同意が得られれば研究代表者の所属する順天堂病院に来院していただき、MRI,ドパーミントランスポーターシンチグラフィ、髄液検査を順天堂病院で施行する。髄液検査の同意が得られない患者はMRIとドパーミントランスポーターシンチグラフィのみ行うこととする。研究協力者とのmeetingを定期的に開催し、症例登録を促すこととする。
更にMRIについては通常のMRIだけでなく、特殊MRIとして拡散テンソルMRIを追加することとする。

Causes of Carryover

当初、登録患者50名を予定しており、髄液マーカー測定キットが7つ必要と計画したが、予想より同意取得症例が少なく髄液アミロイドβおよびタウ蛋白測定キット(約20万円)を、昨年度は約6つの購入で済み、約120万円の支出であった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

髄液アミロイドβ、タウ蛋白測定に3種類の試薬キットが必要であり次年度には20人分として総額150万円が必要になる。また、認知症学会は弘前で開催されるため、学会参加、発表に必要な旅費が10万円程度必要になる。拡散MRI撮影にあたり、1名約10000円程度必要になり20人分として20万円必要になる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ドパミントランスポーターシンチグラフィを用いた原発性進行性失語症の臨床解析2015

    • Author(s)
      中村亮太, 中山茶千子, 本井ゆみ子, 服部信孝
    • Organizer
      日本神経学会総会
    • Place of Presentation
      新潟市朱鷺メッセ
    • Year and Date
      2015-05-23 – 2015-05-23
  • [Presentation] 運動障害の目立たないPossible DLBのドパミントランスポーターシンチを用いた臨床解 析2015

    • Author(s)
      林徹生, 中山茶千子, 本井ゆみ子, 服部信孝
    • Organizer
      日本神経学会総会
    • Place of Presentation
      新潟市朱鷺メッセ
    • Year and Date
      2015-05-20 – 2015-05-20

URL: 

Published: 2016-05-27  

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