2014 Fiscal Year Research-status Report
肝細胞Rab11aを介した細胞内輸送の分子機構の解明
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26461002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阪森 亮太郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10644685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 智秀 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20397699)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際情報交換 / アメリカ合衆国 / 細胞極性 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、細胞極性を制御すると考えられてきたsmall GTPaseについてこれまで解析を行ってきた。なかでも消化器臓器におけるRab8aやCdc42についての機能解析を行ってきたが、消化器臓器においていまだ役割が明らかではないRab11aに着目し、その機能を明らかにすることを目的として研究を行っている。 初年度である本年は、臓器特異的Rab11aノックアウトマウスとして、肝細胞特異的Rab11aノックアウトマウス、腸管上皮細胞特異的Rab11aノックアウトマウスを作成した。 腸管上皮細胞特異的Rab11aノックアウトマウスについては、海外の共同研究者とともに解析を行った。腸管上皮細胞特異的Rab11aノックアウトマウスの腸管上皮においては、細胞増殖マーカーの増加を認めていた。また腸管上皮細胞特異的Rab11aノックアウトマウスの腸管上皮において、膜蛋白の細胞内局在、特に先天免疫に関与するTLR9の細胞内局在に変化が生じていた。さらにRab11aノックアウトマウスの腸管上皮におけるIL-6発現量は上昇し、Rab11aが腸管上皮におけるTLR9を介した免疫系に関与していることが明らかとなった。 一方、肝細胞特異的Rab11aノックアウトマウスについては作成に至り、現在解析中であるが、腸管上皮細胞特異的Rab11aノックアウトマウスとは異なり、長期に生存することから、様々な負荷実験が可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Rab11aの腸管上皮細胞における機能解析については、ノックアウトマウスから得られた結果より一定の成果が得られた。肝細胞特異的Rab11aノックアウトマウスはすでに作成できており、また細胞培養実験についても着手できている。 上記のことから、平成26年度の研究計画は概ね計画通りに遂行でき、平成27年度以降も順調に研究計画を実現できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策 今後は、C型肝炎ウイルスの感染機構に対するRab11aの役割を明らかにし、そのメカニズムを解析する予定である。さらに肝再生モデルを用いてRab11aの細胞増殖に与える影響についても明らかにする予定である。
次年度の研究費の使用計画 大阪大学大学院医学系研究科においては、研究遂行に必要な備品は既に設置されているため、新規の備品の購入の予定はない。平成27年度も本研究を推進するため、試薬等の消耗品を中心に研究費を使用する予定である。
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[Journal Article] TLR Sorting by Rab11 Endosome in Enterocyte Maintains Intestinal Epithelial-Microbial Homeostasis2014
Author(s)
Shiyan Yu, Yingchao Nie, Byron Knowles, Ryotaro Sakamori, Ewa Stypulkowski, Chirag Patel, Soumyashree Das, Veronique Douard, Ronaldo P. Ferraris, Edward M.Bonder, James R. Goldenring, Y. Tomy Ip, Nan Gao
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Journal Title
The EMBO Journal
Volume: 33(17)
Pages: 1882-1895
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Global Ablation of Mouse Rab11a Impairs Early Embryogenesis and Matrix Metalloproteinase Secretion.2014
Author(s)
Shiyan Yu, Ghassan Yehia, Juanfei Wang, Ewa Stypulkowski, Ryotaro Sakamori, Ping Jiang, Edith B Hernandez-Enriquez, Tracy S. Tran, Edward M. Bonder, Wei Guo, Nan Gao
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Journal Title
J Biol Chem.
Volume: 289(46)
Pages: 32030-32043
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] CDC42 inhibition suppresses progression of incipient intestinal tumors.2014
Author(s)
Ryotaro Sakamori, Shiyan Yu, Xiao Zhang, Andrew Hoffman, Jiaxin Sun, Soumyashree Das, Pavan Vedula, Guangxun Li, Jiang Fu, Francesca Walker, Chung S. Yang, Zheng Yi, Wei Hsu, Da-Hai Yu, Lanlan Shen, Alexis J. Rodriguez, Makoto M. Taketo, Edward M. Bonder, Michael P. Verzi, Nan Gao
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Journal Title
Cancer Research
Volume: 74(19)
Pages: 5480-5492
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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