2017 Fiscal Year Annual Research Report
New strategy for protection against respiratory infection caused by Pseudomonas aeruginosa
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26461163
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
門田 淳一 大分大学, 医学部, 教授 (50233838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平松 和史 大分大学, 医学部, 教授 (80301381)
橋永 一彦 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (80649773)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 緑膿菌 / 線毛 / 樹状細胞 / ワクチン / 呼吸器感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、Balb/cマウス大腿骨より採取した骨髄細胞をGM-CSFで培養し、骨髄由来樹状細胞を樹立する実験を行った。得られた細胞を回収してフローサイトメトリを用いてCD11c陽性細胞であることの確認を行ったが、CD11c陽性細胞は約60%と目標とする90%以上には至らなかった。 平成29年度もショ糖濃度勾配超遠心法やSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、線毛蛋白の精製を行った。エンドトキシン除去カラムを用い、線毛蛋白に混入しているLPSの吸着除去を試みた。線毛蛋白とLPSとが強固に結合している可能性が考えられ、溶媒としてデオキシコール酸ナトリウム溶液を用いた。デオキシコール酸ナトリウム溶液の濃度を0.5%とした際に、線毛蛋白の回収率とLPSの除去効率が最も良好であったが、この条件においても線毛蛋白の回収率は5~10%程度と低値であった。 今年度、143のアミノ酸残基よりなる緑膿菌PAO-1株の線毛蛋白のN末端からのアミノ酸残基101-120に相当するペプチド(pili6)に加え、アミノ酸残基1-50(pili301)、51-82(pili302)、94-143(pili303)、26-75(pili304)、76-125(pili305)に相当する新たなペプチド5種類を合成した。合成ペプチドpili6ならびにpili301、pili302、pili303、pili304、pili305にてJaws2細胞を48時間刺激後ホルマリン固定を行い、C57BL/6マウスの脾臓から磁気細胞分離法により抽出したナイーブT細胞と混合培養を行い、96時間後の細胞培養液上清中のIFN-γ、IL-10をELISAで定量した。pili303刺激群においてIFN-γ、IL-10 の産生亢進の傾向を認め、pili303でより強い免疫原性が存在することが示唆された。
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