2014 Fiscal Year Research-status Report
局所皮質異形成におけるミオクロニー発作の誘導とその分子メカニズムの解析
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26461312
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高瀬 敬一郎 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (00467903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重藤 寛史 九州大学, 大学病院, 講師 (50335965)
鎌田 崇嗣 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (70614460)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 実験てんかん / 動物モデル / 皮質異形性 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎生18日目 (E18)に子宮壁外から胎児頭蓋に冷却プローブで傷害を加えた局所皮質異形性モデルを、左前頭葉に1カ所 (group A)、左前頭葉に2カ所 (group B)、shamラットモデル (group C)、正常コントロール (group D) 、それぞれ7匹ずつを作成した。死産率は39.8%であった。異形成を有するラット電気刺激群 (A'-D'各群) に対し、出生後1日 (P1) から7日 (P7) まで頭皮上左右前頭部に刺激電極を用いて2電極間に50Hz、持続5sec (計250回) の短形波双極定電流刺激を与え刺激した。ビデオ上ミオクロニー発作と考えられる発作を生じた個体をカウントしたところ、day1でgroup Aの42.9% 、group Bの57.1%、group Cの28.6%、group Dの42.9%にミオクロニー発作を認めたが、各群間で有意差を認めなかった。発作の出現率も日数を追う毎に増加し、最終的にday7ではすべてのモデルに発作を認めた。発作の持続時間は、day1でgroup Aが5.3±1.0秒、group Bが5.5±1.2秒、group Cが4.9±2.1秒、group Dが5.4±1.8秒であり、これらも有意差を認めなかった。day7まで刺激しても持続時間の有意な延長を認めなかった。また各ラットモデルに関しての画像所見 (頭部MRI) であるが、個体が小さすぎるため大脳の構造が明瞭に描出できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各ラットモデルに関しての画像所見 (頭部MRI) に関して、個体が小さすぎるため大脳の構造が明瞭に描出できていない。またラット脳のNMDAR1、NMDAR2A、 NMDAR2B、 GAD65/67、 GLAST、 GLT-1等NMDA受容体・グルタミン酸トランスポーターに対する抗体、HSP、S100、シナプトフィジン、コネキシン群蛋白の抗体で免疫染色に関しても未だデータが揃っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ミオクロニー発作の出現率では現在のところ有意な結果が出ていないが、皮質異形性のある群 (group A,B) の方がやや出現率が高く、出現する早さ (発作の完成する時間) が短い傾向にあると思われ、今後さらにモデル数を増加する予定である。また画像所見、免疫染色に関しても鋭意検討していく。
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Causes of Carryover |
今回の実験で最も予算を必要とする免疫染色 (抗体費用) について、まだ購入・使用が出来ていないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
免疫染色 (抗体費用) について、購入・使用を行う。
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