2014 Fiscal Year Research-status Report
気管支喘息に対する分子病態に基づいた新規ペプチド療法の開発
Project/Area Number |
26461565
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安戸 裕貴 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70422285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯島 豪 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00568230)
三牧 正和 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40392419)
加藤 元博 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40708690)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ペプチド療法 / エンドタイプ / 気管支喘息 |
Outline of Annual Research Achievements |
計画している具体的な研究内容は、1.複合体形成に関わるPLC-β3 領域内結合部位ペプチド配列のマッピングおよびその機能的評価 2.TAT-結合部位ペプチドの作成と精製 3.アレルギーマウスモデルおよび患者におけるTAT-結合部位ペプチドの治療効果の解析・判定である。 1.複合体形成に関わるPLC-β3 領域内結合部位ペプチド配列のマッピングおよびその機能的評価: 現在GSTプルダウンアッセイ法により、PLC-β3 C 末端領域内におけるSPSL 複合体形成に必要と思われるLyn との結合部位のマッピングを行い、候補結合部位を同定中である。
2.TAT-結合部位ペプチドの作成と精製:TAT-結合部位ペプチドの作成と精製PLC-β3 C 末端領域内におけるSPSL 複合体形成に必要と思われるLyn との結合部位のマッピングを進めるとともに、TAT蛋白の系が機能するかを現在評価している。コントロールとして、TAT-SHP-1(野生型)およびTAT-SHP-1(不活性キナーゼ型)発現ベクターを作成し、蛋白を精製した。これらをマウス骨髄由来肥満細胞に投与したところ、TAT-SHP-1(野生型)蛋白を投与したマウス骨髄由来肥満細胞では、TAT-SHP-1(不活性キナーゼ型)蛋白を投与したマウス骨髄由来肥満細胞に比較して有意に細胞増殖が押さえらることが判明した。
3.アレルギーマウスモデルおよび患者におけるTAT-結合部位ペプチドの治療効果の解析・判定: 現在、気管支喘息患者の対象者を集めるために、関連病院を含めて倫理委員会に申請中である。Lyn の発現・活性化が低下している気管支喘息患者末梢血好塩基球を対象に、TAT-結合部位ペプチドを投与し、細胞増殖、ヒスタミンの遊離、Th2 サイトカインの産生への影響を評価する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初大学院生が当該プロジェクトに参加予定であったが、私的な都合により参加することができなくなったため、人員が不足し予定が大幅に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記理由により、研究を行う人員を確保するために、研究補助員の募集を行っている最中である。
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Causes of Carryover |
試薬等の物品に関しては、前年度の備蓄を使用することにより出費を抑えることが可能となった。 また、本年度は研究補助員を募集しなかったため、人件費を使用する必要がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の物品の未使用金額については、翌年度以降の研究物品費用にあてる予定である。 人件費については、翌年度以降研究補助員を雇用するにあたり、本年度の人件費を翌年度以降に繰り越して使用する予定である。
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