2015 Fiscal Year Research-status Report
成育限界期の胎児・早産児におけるコーチゾル分泌不全の病態解析
Project/Area Number |
26461627
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北西 龍太 東北大学, 大学病院, 助手 (20436116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌利 東北大学, 大学病院, 助教 (00451584)
埴田 卓志 東北大学, 大学病院, 助手 (30400360)
松田 直 東北大学, 大学病院, 准教授 (50361100)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヒツジ / 胎仔 / ACTH / cortisol / cortisone / 人工胎盤 / 虚血 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では成育限界早産児における副腎機能の発達過程と出生への適応過程を明らかにするため,妊娠93日 (ヒトの妊娠25週相当) のヒツジ胎仔に炎症性もしくは虚血性ストレスのみならず,人工胎盤システムに接続する胎盤切離ストレスを負荷し,これらが胎仔のコーチゾル分泌能とその循環動態に与える影響を明らかにする. 平成27年度には妊娠93日のヒツジ胎仔8例 (炎症群2例とsham群6例) に人工胎盤システムを装着させて生理学的データならびに冷凍保存血漿を採取できた.胎生期ストレス負荷前後と人工胎盤装着中にCRH負荷試験を実施できた胎仔は5例,胎生期ストレス前後のみCRH負荷試験を実施できた胎仔は3例で,のべ21回のCRH負荷試験を実施できた.人工胎盤装着中に経時的に生理学的データならびに冷凍保存血漿を採取し,microsphere法で各臓器の血流量変化を測定できた胎仔は2例だった.胎仔の副腎皮質を抗3beta-hydroxysteroid dehydrogenase抗体で免疫染色し,副腎皮質移行層の成長を評価するための組織検体は8例全てから得られ,切片標本を作製した. また,冷凍保存血漿を用いたホルモン測定ではcommercial kitを用いた免疫抗体法では安定した測定値を得ることが難しかったため,ACTH, cortisol, cortisone, DHEA-Sなどの濃度測定はタンデムMSにて測定する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度には妊娠93日のヒツジ胎仔8例 (炎症群2例とsham群6例) に人工胎盤システムを装着させて生理学的データならびに冷凍保存血漿を採取できた.来年度,炎症群と虚血群が順調に増えればおおむね順調といえる.
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Strategy for Future Research Activity |
冷凍保存血漿を用いたホルモン測定ではcommercial kitを用いた免疫抗体法では安定した測定値を得ることが難しかったため,来年度はACTH, cortisol, cortisone, DHEA-Sなどの濃度測定はタンデムMSにて測定する予定である.
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Causes of Carryover |
冷凍保存血漿を用いたホルモン測定では,commercial kitを用いた免疫抗体法では安定した測定値を得ることが難しかったため,ACTH, cortisol, cortisone, DHEA-Sなどの濃度測定ができなかった.そのためホルモン測定用の費用を次年度に繰り越した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
タンデムMS法にてACTH, cortisol, cortisone, DHEA-Sなどのホルモン濃度を測定する予定である
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