2015 Fiscal Year Research-status Report
精神病発症危険群における嗅覚機能および嗅覚関連脳構造に関する研究
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26461739
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高橋 努 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (60345577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 道雄 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (40236013)
高柳 陽一郎 富山大学, 大学病院, 講師 (40574942)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 精神病発症危険群 / 磁気共鳴画像 / 嗅溝 / 嗅覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、100例を超える多数例の健常者において、嗅覚機能の特徴を詳細に検討した。その結果、嗅覚機能(検知および認知閾値)が不安の程度を相関すること、嗅覚機能に男女差があること(男性で嗅覚機能が低い)、喫煙が嗅覚機能の低下と関連すること等を見出した。また統合失調症患者および精神病発症の高危険群であるat-risk mental state(ARMS)群において、健常者と比較して、嗅覚機能が有意に低下しているという予備的な結果を得た。また統合失調症患者ならびに軽微な統合失調症様症状を有する統合失調型障害患者において、健常者と比較して、嗅溝が有意に浅いことを見出した。 現在、富山大学附属病院において健常群、ARMS群、および統合失調症群を対象にMRI撮像およびT&T オルファクトメーターを用いた嗅覚機能検査を継続しており、症例を蓄積している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は健常群と精神病発症危険群の間に有意な嗅覚機能の違いを見出すことができた。症例も概ね順調に蓄積されており、嗅覚機能と脳形態の関連についても今後調べていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
着実な症例蓄積を継続し、早期に嗅覚機能と脳形態の関連についての予備的検討に進みたい。
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Research Products
(4 results)