2014 Fiscal Year Research-status Report
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26461752
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
勝瀬 大海 横浜市立大学, 医学部, 講師 (40420674)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知症 / 神経病理 |
Outline of Annual Research Achievements |
前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration:FTLD)は、多様な臨床症状を呈し、いくつかの異なる病理学的背景を有する疾患群である。 本年度はまず、FTLDに関連した臨床特徴の研究として、FTLD様の症状を呈した非定型の自己免疫性脳炎、中枢神経ループス、神経ベーチェット病の症例群の臨床的特徴について複数回の学会発表を行った。これらの報告を通してFTLDの臨床症状が多様であることについて理解を深めることができた。また、FTLDに特徴的な臨床症状について調査を行い病理所見との関連についての検討を行っている。 次に、FTLDと関連疾患であるTangle-predominant dementiaの側坐核における病理学的特徴と精神症状との関連について検討を行い、共著者としてに学会発表を行った。具体的にはTangle-predominant dementiaではアルツハイマー型認知症と比べ、側坐核においてタウの蓄積が顕著であり、このことが幻覚などの精神症状と関連している可能性が示唆された。さらに、関連疾患であるレビー小体型認知症についてhypocretinおよびMelanin Concentrating Hormoneの発現に関する臨床病理学的研究を行い、共同研究者として論文報告および学会発表を行った。これらの報告を通して関連疾患についての臨床病理学的理解を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述のように、研究の対象が当初の計画よりやや広くなっているが、研究の目的に沿って意欲的に研究対象を拡大した結果である。また、これらの研究について学会発表や論文報告を行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の学会発表を行った研究や症例報告について国内外の論文に投稿する予定である。 また、FTLD剖検脳について免疫組織化学などを行い病理学的検討を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
学会発表などの際の費用が予定より少なくて済んだため、次年度繰越金が158,232円生じたが、ほぼ計画通り使用している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降の学会発表や論文作成に必要な費用、試薬や免疫組織化学に必要な抗体などの費用に用いる予定である。
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[Presentation] レビー小体型認知症剖検脳のMelanin-Concentrating Hormone (MCH)発現に関する神経病理学的検討.2014
Author(s)
近藤大三, 笠貫浩史, 藤城弘樹, 峯岸道子, 佐藤潔, 日野博昭, 勝瀬大海, 小阪憲司, 平安良雄, 新井平伊, 井関栄三.
Organizer
55回日本神経病理学会
Place of Presentation
学術総合センター(東京)
Year and Date
2014-06-05 – 2014-06-07