2017 Fiscal Year Annual Research Report
Production of hyperpolarized 19F using PHIP method for MRI
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26461835
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
牧野 誠司 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70222289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 寿子 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90378589)
田中 正義 神戸常盤大学, 保健科学部, 特命教授 (70071397)
福島 昭二 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80248103)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PHIP法 / 超偏極 / フッ素19 / 水素化反応 / パラ水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
核スピンイメージング法による次世代の核磁気共鳴イメージング法の確立に向けて、炭素・炭素2重結合を持ちフッ素19を含む化合物にパラ水素を付加し、パラ水素の偏極をフッ素19に移行して超偏極フッ素化合物を生成することを目標として、本研究を行ってきた。昨年度に引き続き、均一系触媒であるWilkinson触媒を用いて3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluoro-1-hexeneの水素化反応の実験を進めた。水素化反応の進み具合の測定等のために使わせてもらっている化学教室のNMR装置が再び不具合を起こし、メーカーの技術者に調査と修理を依頼し、部品交換によって復旧し、実験を続けた。3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluoro-1-hexeneはフッ素の電気陰性度のために2重結合部分の反応性が低くなっているので、Wilkinson触媒の量を増やすことによって反応生成物の収量を増やし、加熱等により反応速度を向上させた。NMR装置内の磁石の中へ試料を挿入するときに、試料の感じる磁場が地磁気より次第に強くなっていくことを用いたALTADENA方式による超偏極について実験を行い、パラ水素の水素原子核から3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluoro-1-hexeneの水素原子核への偏極移行を測定した。この結果をもとにすると、フッ素にチューニングされたNMRを用いればフッ素原子核を超偏極させることが可能であると思われる。 今後は、より効率的にALTADENA方式の超偏極を行う手法を開発し、また、人体に用いることを念頭に置いて2重結合を持つフッ素化合物を選択することを考え、核スピンイメージング法の開発を進めていく。
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