2014 Fiscal Year Research-status Report
MRI分子イメージングによる分子標的薬における反応性の早期評価と肝機能の可視化
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26461844
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
松島 秀 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (70444297)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 癌 / 早期治療効果判定 / 分子画像 / 細胞密度画像 / 機能画像 / 磁気共鳴 / 磁化移動効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,臨床用高磁場MRIを用い, これまでに構築してきた細胞密度を可視化する「細胞密度イメージング」および肝機能を可視化する「肝機能イメージング」を臨床応用し,分子標的薬における反応性の早期評価および手術支援肝機能画像の開発を行うことである。本年度は①息止め撮像に対応した細胞密度イメージングの開発。②術後肝障害を予測し得る手術支援肝機能画像の開発。③1H-MRIを用いて19F,31Pを検出するための手法を開発するための基礎実験を主目的とした。 【具体的内容】細胞密度イメージング:一度の息止めで磁化移動効果を検出し得る撮像シーケンスを開発した。手術支援肝機能画像:肝切除後の残肝機能を肝切除前に予測する肝予備能評価法として, 肝細胞相における肝細胞特異性造影剤(Gd-EOB-DTPA)の造影率を画像化したrelative liver enhancement (RLE)を臨床応用した。RLEを用いることにより,従来予測不可能であった術後肝障害を予測できる可能性を示唆した。1H-MRIを用いた19F,31Pの検出:NMRを用いて基礎実験を行った。化学交換による飽和の伝達およびデカップリングを誘起することにより, 1H-NMRで19F,31Pを検出することが可能であった。【意義】息止め撮像に対応した細胞密度イメージングの開発により, 細胞密度画像の精度が向上した。肝機能イメージングを術後肝障害の予測に臨床応用することにより,術前に残肝機能を評価できる可能性がある。1H-NMRにおける19F,31Pの検出結果は,1H-MRIを用いた19F,31Pの検出を行うための基礎データとして有用であった。 【重要性】本研究は肝機能イメージングの臨床応用を推進するとともに, MRI分子イメージングにおける新たな手法の開発が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた①細胞密度イメージングにおける新たな撮像シーケンスの開発。②術後肝障害を予測し得る手術支援肝機能画像の開発。③1H-MRIを用いて19F,31Pを検出するための手法を開発するための基礎実験を実行し, 肝機能イメージングの臨床応用を推進するとともに, MRI分子イメージングにおける新たな手法の開発が期待できるという成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞密度イメージング:本年度開発した撮像シーケンスを用い, 分子標的薬における反応性の早期評価に着手する。 手術支援肝機能画像:肝機能の可視化のみならず肝機能の不均一性を検出し, 臨床応用の可能性を検討する。 1H-MRIを用いて19F,31Pを検出するための手法開発:NMRにより得られた結果をMRIに応用する手法を検討する。
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Causes of Carryover |
画像解析ソフトが予定購入額よりも安価に購入できた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果印刷費や翻訳費用として使用する。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Prediction of posthepatectomy liver failure using the coefficient variation of relative liver enhancement on hepatobiliary phase images.2015
Author(s)
Matsushima S, Sato Y, Yamaura H, Kato M, Murata S, Kinosada Y, Era S, Yonezawa Y, Ogura H, Inaba Y
Organizer
2015 European Congress of Radiology
Place of Presentation
Austria Center,Vienna, Austria
Year and Date
2015-03-04 – 2015-03-08
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