2015 Fiscal Year Research-status Report
MRI分子イメージングによる分子標的薬における反応性の早期評価と肝機能の可視化
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26461844
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
松島 秀 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (70444297)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 癌 / 早期治療効果判定 / 分子画像 / 細胞密度画像 / 機能画像 / 磁気共鳴 / 磁化移動効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,臨床用高磁場MRIを用い,「細胞密度イメージング」および「肝機能イメージング」を臨床応用し,分子標的薬における反応性の早期評価および手術支援肝機能画像の開発を行うことである。本年度は①術後肝障害を予測し得る手術支援肝機能画像の臨床応用と②分子標的薬における反応性の早期評価を実施した。 【具体的内容】①肝機能イメージング:肝切除後の残肝機能を肝切除前に予測する肝予備能評価法として, 肝細胞相における肝細胞特異性造影剤(Gd-EOB-DTPA)の造影率を画像化したrelative liver enhancement (RLE)を臨床応用した。RLEを用いることにより,従来予測不可能であった術後肝障害を予測できる可能性を示唆した。手術適応となるChild-pugh A群のみを対象とした場合, RLE値よりもRLE値の変動係数が残肝機能の術前予測に有用であることを明らかにした。②細胞密度イメージング:転移性肝腫瘍に対する化学療法症例について, 分子標的薬における反応性の早期評価を実施した。磁化移動効果を利用したEquivalent cross-relaxation rate imaging(ECRI)により,化学療法開始2週間後に早期評価が可能であった。【意義】肝機能イメージングを術後肝障害の予測に臨床応用することにより,術前に残肝機能を予測することが可能であり,術後肝障害を予測することが可能であると考えられる。ECRIは分子標的薬における腫瘍細胞の壊死を早期に検出し, 分子標的薬における反応性の早期評価に有用な手法である。 【重要性】本研究は肝機能イメージングの臨床応用を推進するとともに,分子標的薬における反応性の早期評価に細胞密度イメージングが新たな手法となりうることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた①術後肝障害を予測し得る手術支援肝機能画像の開発および②細胞密度イメージングの臨床応用を実行した。肝機能イメージングの臨床応用を推進するとともに, ECRIは分子標的薬における腫瘍細胞の壊死を早期に検出し, 分子標的薬における反応性の早期評価に有用な新たな手法であるという成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞密度イメージング:これまでに開発した撮像シーケンスを用い, 分子標的薬における反応性の早期評価を継続する。 手術支援肝機能画像:肝機能の可視化のみならず肝機能の不均一性を検出し, 術前に術後肝障害を予測できる計測手法を用いた臨床応用を継続する。
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Causes of Carryover |
論文掲載費として計上していたが、まだ論文査読中である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度、論文掲載費として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Correlation of international normalized ratios after postoperative day 5 and MRI-based heterogeneous liver function indices in Child-pugh class A.2016
Author(s)
S Matsushima, Y Sato, H Yamaura, Y Onoda, M Kato, S Murata, Y Kinosada, S Era, Y Inaba.
Organizer
2016 European Congress of Radiology
Place of Presentation
Austria Center,Vienna, Austria
Year and Date
2016-03-02 – 2016-03-06
Int'l Joint Research
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[Presentation] Correlation of indocyanine green clearance and MRI-based heterogeneous liver function indices in Child-pugh class A patients.2016
Author(s)
S Matsushima, Y Sato, H Yamaura, Y Onoda, M Kato, S Murata, Y Kinosada, S Era, Y Inaba.
Organizer
2016 European Congress of Radiology
Place of Presentation
Austria Center,Vienna, Austria
Year and Date
2016-03-02 – 2016-03-06
Int'l Joint Research
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