2014 Fiscal Year Research-status Report
アミロイド変性症(AD,FAP)の分子イメージング薬剤EMSBの臨床開発
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26461861
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨吉 勝美 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (60188802)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヨード標識合成 / アミロイド / 体内分布 / IP |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は標識合成した125I-EISB (1-(2-125I-ethoxy)-2,5bis (styryl) benzene)を生成分離し、マウスに投与し、体内分布を測定した。同時に125I-EISB投与後のマウスの脳の切片をIPで撮像し、評価を行った。実験方法は、 分取精製した125I-EISBを正常マウスおよびアミロイド沈着マウスに300μl/匹で尾静注した。1, 3, 5, 10, 15, 20, 30, 60分後にエーテル麻酔下で血液を採取し、頚椎脱臼により屠殺後、全身の諸臓器(脳、心臓、脾臓、肝臓、胃、小腸、大腸、腎臓、筋肉(足))を取り出した。採取した血液及び各臓器の重さ(g)及び放射能を測定し、%Doseを求めた。 125I-EISBをマウスに投与後、 30分後に屠殺し脳を摘出後、切片を作製し標本を作製した。標本の放射能をIPに露光し読み取った。結果は、 正常マウスの体内分布測定結果とアミロイド沈着マウスにおける体内分布測定結果で、脳、心臓、胃、小腸、大腸、腎臓、筋肉(足)では、正常マウスとアミロイド沈着マウスではほとんど変わらなかったが、脾臓、肝臓で、正常マウスではそれぞれ98%、1%であったが、アミロイド沈着マウスでは45%、10%と肝臓で減少し、脾臓で増えていた。これは125I-EISBがアミロイドに結合していることを示しでいる。またマウスの実験数が少ないので、これから実験を増やしていく。 また30分後に屠殺し脳を摘出後、切片を作製し標本を作製した。標本の放射能をIPに露光し読み取った。結果は正常マウスで明らかなアミロイドの沈着は見られなかった。これも実験数が少ないのでこれからアミロイド沈着マウスと共に実験を重ねる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度の実験は予定した実験は行ったが、実験数が少ないので、統計的データが少なかった。理由は、 標識合成に毎回1mgづつの前駆体EMSBを使用するが、手持ちの合成量が少なく、途中でEMSB薬剤がなくなり、前駆体の合成を行う必要があった。合成に時間がかかったので、標識合成および動物実験数が予定より遅れていた。またアミロイド沈着マウスの育成に半年ほどかかりアミロイド沈着マウスの実験が1回しかできなかった。現在、アミロイド沈着マウスが成長しており、すぐに手に入ることになっている。また前駆体の合成を行い現在50mgほど得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
理由にも書いたが、アミロイド沈着マウスが成長しており、手に入ることになっている。また前駆体の合成を行い現在50mgほど得られたので、実験を再開することができる。これから前駆体の合成を同時に行っていく予定である。H26年度の遅れをカバーし、平成27年度に予定している標識合成を完了し、動物実験を進め、臨床応用に必要な薬剤の品質管理を実行していく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度の実験は予定した実験は行ったが、実験数が少ないので、統計的データが少なかった。理由は、途中でEMSB薬剤がなくなり、前駆体の合成を行う必要があった。合成に時間がかかったので、標識合成および動物実験数が予定より遅れていた。またアミロイド沈着マウスの育成に半年ほどかかりアミロイド沈着マウスの実験が1回しかできなかった。 動物実験および前駆体の合成に要する費用が少なかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、アミロイド沈着マウスが成長しており、すぐに手に入ることになっている。また前駆体の合成を行い現在50mgほど得られたので、実験を再開することができる。これから前駆体の合成を同時に行っていく予定である。H26年度の遅れをカバーし、平成27年度に予定している標識合成を完了し、動物実験を進め、臨床応用に必要な薬剤の品質管理を実行していく予定である。
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