2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of extracellular matrix remodeling induced by stellate cells and immune cells in the pancreatic tumor microenvironment
Project/Area Number |
26462062
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
難波江 俊永 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10467889)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前山 良 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10611668)
宮坂 義浩 九州大学, 大学病院, 助教 (40507795)
真鍋 達也 九州大学, 大学病院, 講師 (60546464)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | コラーゲンマトリックス / 低酸素環境 / PLOD2 / 好中球 / 脂肪組織由来幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は膵癌微小環境に豊富に存在する細胞外マトリックスのリモデリングの機序の解析および免疫細胞の役割を明らかにすることである。 今年度は膵星細胞が産生する3次元コラーゲンマトリックスをin vitroで作成し、その3次元構築に着目した解析を行った。このコラーゲンマトリックスは膵癌微小環境の特徴である低酸素環境下では通常酸素下での培養と比較して、その線維方向が有意に平行化することを見出した。更に、このコラーゲンマトリックス上に膵癌細胞株であるPANC1を撒いて、その運動軌跡を解析すると、PANC1の移動距離がより遠くなることが分かり、低酸素化で形成されたコラーゲン線維の配向が癌細胞の浸潤に影響することを見出した。このコラーゲンの線維配向を制御する遺伝子として、網羅的な遺伝子解析からPLOD2を同定した。膵星細胞におけるPLOD2の発現抑制を行うと、低酸素環境下においてはコラーゲン線維の平行化が抑制された。これらの知見から、細胞外マトリックスの制御因子として低酸素環境およびPLOD2の発現が重要であることが示唆された。更に、膵外浸潤におけるマトリックスのリモデリングに焦点を絞り、脂肪組織由来幹細胞がつくるコラーゲンマトリックスの構造について評価を行った。通常培養下でのマトリックスの構造は粗な構築であるが、癌細胞の上清添加によってその構造は密となり、PANC1細胞の運動性を促進した。 これら、マトリックスのリモデリングに及ぼす免疫細胞の影響を解析するため、末梢血中の好中球の単離をCD45, CD11b, Ly-6Gを用いて行った。単離した好中球を用いたマトリックスへの影響については今後実験・解析を進めていく必要がある。
|
Research Products
(3 results)