2015 Fiscal Year Research-status Report
慢性期脊髄損傷に対する骨髄間葉系幹細胞移植による革新的治療法の開発
Project/Area Number |
26462213
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
森田 智慶 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60723343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20538136)
中崎 公仁 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70722461)
竹林 庸雄 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30347166)
鰐渕 昌彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30343388)
山下 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70244366)
押切 勉 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70754612)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 機能回復 / 骨髄幹細胞 / 慢性期 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊髄損傷は複雑な病態生理を呈し、組織内の出血、虚血、浮腫などが惹起する微小循環の機能不全によって、血液脊髄関門が破綻し、組織内浮腫が生じることが神経機能障害の原因となる。私たちはこれまでに骨髄幹細胞移植が、脊髄損傷動物モデルに対して治療効果を有することを明らかにし、その内在するメカニズムは神経栄養・保護作用、軸索損傷の再生、脱髄軸索の再有随化、免疫調節作用、血管新生作用などと提唱してきた。 しかし、これまでの研究は、急性期脊髄損傷を治療ターゲットとしており、多くの患者が現存する慢性期脊髄損傷に対する治療法の開発はほぼない。本申請では、脊髄損傷慢性期に対する新たな治療方法の開発を目指し、骨髄間葉系幹細胞(遺伝子組み換えを含む)の経静脈的移植によって、今までにない革新的な治療法の開発を試みることを目的とするものである。 現在までに、本研究費によって、ラット脊髄圧挫モデルを作成し、胸髄(Th10)レベルに直接損傷を加えるモデルを作成している。行動評価の解析により、骨髄間葉系幹細胞移植群はコントロール群に比し、麻痺の改善が得られる傾向にある印象であり、今後は、動物数を増やし、統計的解析を行う予定である。また、モデルの脊髄組織を用いて、組織学的・生化学的な解析法を並行して行っており、免疫組織化学および電子顕微鏡学的解析を継続している。さらにMRIを用いた脊髄の画像解析を実施しており、移植により、脊髄神経線維の数の変化を解析している。 以上のように、補助金は補助条件に従って、有効に使用されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラット実験的脊髄損傷(脊髄圧挫)モデルを作成し、慢性期における行動学的・組織学的・生化学的解析を行っている。行動学的・組織学的・画像学的解析を実施しており、データの収集を順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性期脊髄損傷に対する骨髄間葉系幹細胞移植群は麻痺の軽減が得られる印象である。今後は、動物数を増やし、機能回復が得られるかどうかに関して検討する。さらに、機能回復に貢献するメカニズムの詳細な解析を推進する予定である。さらに、研究計画に従って、慢性期脊髄損に対して、より治療効果が得られる骨髄間葉系幹細胞移植方法の開発を進める予定である。
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Causes of Carryover |
今後も動物数を増やすことで検証を進め、機能回復に貢献するメカニズムの詳細な解析に必要な実験を継続する必要があるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動物代、試薬代、培養器具代などの消耗品に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)