2014 Fiscal Year Research-status Report
マルファン症候群における脊柱過成長および側弯症発症のメカニズム解明を目指した研究
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26462229
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 優樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80722165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 克志 自治医科大学, 医学部, 教授 (30262009)
池田 敏之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80322759)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マルファン症候群 / Fbn1 / 側弯症 / 椎間板 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではマルファン症候群における脊柱側弯症の発症および長管骨の過成長のメカニズムを解明することを目的として開始した。マルファン症候群では細胞外基質タンパクであるフィブリリン1(Fbn1)の異常により発症することが知られており、我々は本研究の最初に細胞外のフィブリリンファイバーの生合成に関与するタンパクのスクリーニングを行った。まず過去の文献をもとにヒト骨肉腫由来セルラインMG63を用いて、細胞外にフィブリリンファイバー合成を形成し、その生合成を評価する系を確立した。続いて本系を用いてスクリーニングを行った結果、細胞外のフィブリリンファイバー形成に関与する新規遺伝子Xを同定することに成功した。本遺伝子Xにより細胞外のmicrofibrilbiogenesisが亢進することが確認され、またマウスサンプル・ヒトサンプルの双方においてFbn1と本遺伝子Xが共局在することが確認された。以上のことから本遺伝子の詳細な機能解明を行うことによって、マルファン症候群の病態を解明することが期待でき、今後本遺伝子のin vivo 、in vitroでのloss-of-functionの機能解析を行うことを予定している。 またマルファン症候群のモデルマウスの脊椎・長管骨の解析については現在、マウスの交配・繁殖を行っているとことであり、平成27年度中にはその表現型の解析を行うことができるようになる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では疾患モデルマウスのin vivoでの解析を初年度に行うことになっていたがマウスの取り寄せや交配に時間を要しあめ、in vivoの解析という観点ではやや進捗が遅れた。しかし前述のとおり疾患モデルマウスの解析は今年度中に可能になる予定であり、またその分研究初年度におい細胞外のフィブリリンファイバーの生合成に関与する新規遺伝子の同定を行い、またその遺伝子の機能解析も行うことができ、成果としては順調に出始めているといってよいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
前述したフィブリリンファイバー生合成に関与する新規遺伝子Xの解析をすすめ、マルファン症候群の本態である細胞外フィブリリンファイバー生合成のメカニズムを解明する予定である。また前述のとおり疾患モデルマウス平成27年度以降で解析が可能になるよう予定のため、骨格標本作成や組織切片の作成によりマルファンモデルマウスの椎間板や脊柱変形の評価を行い、その表現型をみたうえでマルファン症候群での側弯症発症や長管骨過成長の病態を解明していく予定である。またマルファン症候群の治療薬のゴールドスタンダードであるロサルタンの投与によりこれらの表現型のレスキューが見られるのかの評価も行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
前述のとおりマウスの取り寄せや交配に想定以上の時間を要し、in vivoの解析が遅れたため、結果として次年度への繰り越しという形で次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度中に開始できる予定である疾患モデルマウスの解析(骨格標本の作製や免疫組織染色およびその他のマウスの維持費用)のために用いる予定としている。
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