2015 Fiscal Year Research-status Report
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26462297
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
内尾 祐司 島根大学, 医学部, 教授 (20223547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊橋 伸之 島根大学, 医学部, 講師 (00457178)
桑田 卓 島根大学, 医学部, 助教 (80509000)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 軟骨前駆細胞 / 変形性関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本白色家兎(体重2kg)を用いて、ケタミン筋肉注射で麻酔後、関節軟骨を用いた軟骨前駆細胞(CPC)の単離を行った。Pronaseおよびcollagenaseで細胞を細胞外基質から単離し、Fibronectinをコートした培地に播種し20分置き、上澄みを取り除いて、DMEM培地で継代培養する。12日後、細胞数が32以上のコロニーを選択・採取し、transforming growth factor β2, Fibroblast growth factor-2を添加した培地で培養した。回収した細胞をEppendorf tubeにいれ遠心して、dexamethazone含有の軟骨分化培地あるいは脂肪細胞分化で培養し、Safranin O、Toluidine blue染色あるいはOil Red染色、Alizarin Redあるいはvon Kossa 染色で軟骨分化能、脂肪分化能、骨化を引き続き探索中である。Lip-protein lipase および osteonectinに対するPCR解析を行い、CPCの多分化能も探索中である。 一方、ウサギ軟骨を用いてOAモデルを作成中である。 これに対して、ヒトOA軟骨を用いた軟骨前駆細胞の単離とその形質の探索およびOA軟骨(細胞)に対するCPCの影響については、当大学医の倫理委員会の承認の下、変形性膝関節症あるいは変形性股関節症に対して人工膝関節全置換術および人工関節全置換術を受けた患者から、切除した関節から軟骨を採取して、採取した軟骨をVinstain, CD45, CD90, CD271, CD105, CD105, CD 29のマーカーを使ってPCR解析を行った。前年度で陽性が出なかった点を修正し、酵素の種類と処理時間を変更することで、CD105, CD29陽性細胞群が存在することが判明した。現在これを使ったCPC分離中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウサギ関節軟骨を用いた培養細胞研究は順調に進んでいる。ヒト軟骨細胞実験も医の倫理委員会の承認も得て、FACS解析も行い、CPCの手がかりとなるマーカーも少しずつ明らかになっている。
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Strategy for Future Research Activity |
軟骨前駆細胞の検出の際の軟骨からの細胞単離のための酵素処理の手がかりを見つけ、その検出力を向上させることができた。更に単離方法の工夫を重ねて更なる検出力を向上させたい。
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Causes of Carryover |
グリーンラットおよび半透膜を用いた研究は準備中であり、今年度は行わなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は、28年度に予定している研究と共に上記実験を行う予定である。
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