2014 Fiscal Year Research-status Report
耳下腺癌の低酸素環境における転移浸潤メカニズムの研究
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26462616
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
伊地知 圭 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50510278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 誠 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (10468192)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低酸素状態 / 唾液腺がん / HIF-1α |
Outline of Annual Research Achievements |
唾液腺がん細胞株について、申請した細胞株は今回の培養実験に適さないことが判明し、HTB-41株を入手し、培養を開始した。また対照として、甲状腺癌細胞株であるTT, 8305C株を入手し、培養を開始した。 次に本研究計画の後半で必要となる、薬剤耐性メカニズムの解析に用いるWSTアッセイ条件の設定を検討した。 1)低酸素チャンバー(Taitec社)にて低酸素状態において同株を培養し、1日、3日間の曝露にていずれもHIF-1α蛋白の発現が上昇することをimmunoblottingにて確認した。 2)次に低酸素状態での浸潤能の変化をinvasion assayにて観察している。 Matrigel Invasion Chanber (Becton Dickinson社)での低酸素状態と通常酸素分圧での浸潤能の差を現在観察中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞株の選定と低酸素状態によるHIF-1の発現を確認でき、次に浸潤能変化からSTAT3, EMTマーカー蛋白の発現実験まで進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
STAT3と、TWIST, Snail, SlugなどのEMTマーカーの発現が確認できれば、HIF-1αとSTAT3のノックダウン細胞を作成し、検討を調べる。次にCD44とALDHをマーカーに癌幹細胞を単離してマウスに移植し、リンパ節転移の転移巣と原発巣の解析をする。
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Causes of Carryover |
平成27年度に抗体試薬、低酸素培養用窒素、蛋白定量、細胞ソーティング実験に取りかかるため、物品費が多く必要である事と、前述の実験に関連して、アメリカのMDanderson がんセンターへの出張を行い、研究打ち合わせをする為渡航費用を確保する必要があった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
抗体試薬、低酸素培養用窒素、蛋白定量、細胞ソーティング実験に必要な試薬、物品の購入およびアメリカのMDanderson がんセンターへの旅費として使用する。
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