2016 Fiscal Year Annual Research Report
A significant role of senescent cells and donor mesenchymal stem cells in ocular chronic graft-versus-host disease and development of new therapy
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26462668
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小川 葉子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (30160774)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性移植片対宿主病 / ドライアイ / 角膜 / 涙腺 / 造血幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 免疫 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、難治疾患である眼GVHDの病態解明と新規治療法の開発のためにマウスモデルを用いて発症時期の免疫応答と線維化機構を検証した。これまでにマクロファージおよびドナー間葉系幹細胞(MSC)の遊走経路や病変部位での関わりを明らかにした。MSCの涙腺や眼表面へ遊走に関わる分子にはサイトカインIL-6, IL-17, ケモカインCXCL9が見出された。培養涙腺線維芽細胞の細胞源として50%以上はMSCであることを確認した。病変局所における線維芽細胞の約40%はドナーMSC由来であることを確認した。MSC由来線維芽細胞の活性化と線維化に関わる分子にMHC class II, CTGF, HSP47を特定した。これらの指標を見出したことにより今後の新規治療の効果の検討をする際に重要であり意義があると考える。 老化マーカーp16 INK4aを発現するマクロファージの浸潤経路を対照と比較して検討したところ、GVHDモデルマウスの発症初期の時期に涙腺の毛細血管からp16INK4aを発現するマクロファージが浸潤している事を確認した。電子顕微鏡および共焦点顕微鏡でMSC由来と思われる線維芽細胞とマクロファージの相互作用を高頻度に観察した。これまでにMSC除去移植により同様に涙腺における炎症と線維化の抑制を確認した。 最終年度は抗IL-6受容体抗体投与により研究期間に見出した涙腺におけるサイトカイン、ケモカインの発現抑制とそれに伴う炎症と線維化の制御による病態の軽減を確認した。今後さらにドナーMSCと老化マクロファージの相互作用が眼GVHDを発症、慢性化をさせるメカニズム解明に繋がる可能性もあり新規治療法の開発と臨床応用に貢献できればと考える。
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[Journal Article] Comparison of performance of the 2016 ACR-EULAR classification criteria for primary Sjogren's syndrome with other sets of criteria in Japanese patients.AC2017
Author(s)
Tsuboi H, Hagiwara S, Asashima H, Takahashi H, Hirota T, Noma H, Umehara H, Kawakami A, Nakamura H, Sano H, Tsubota K, Ogawa Y, Takamura E, Saito I, Inoue H, Nakamura S, Moriyama M, Takeuchi T, Tanaka Y, Hirata S, Mimori T, Matsumoto I, Sumida T.
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Journal Title
Ann Rheum Dis
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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[Book] 眼科2016
Author(s)
中山直彦, 小川葉子, 大高 功, 坪田一男.
Total Pages
467-475,
Publisher
金原出版株式会社
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